TWO ページ3
冬花side
この愛されない生活に嫌気が差して、学校が終わっても家に帰らず公園にいた
ここにいたってなんかできるわけじゃないのに
しゃがみこんで俯いていると上から声が聞こえた
「なぁ、どうした？んですか…？」
身長が高くて、声が綺麗な人だった
不思議な服装をしていて少し不思議だった
「え、あ…別になんもしてない、です」
きっと相手には無愛想に届いてしまっただろう
人とのコミュニケーションが苦手なのだ
「すっげ…きれー…」
最初は聞き間違いだと思った。
しかも何に対して言ったかわかんないし
「とぱーず、だっけ…？それに似てる、目」
「え？と、トパーズですか？」
トパーズに似てる？私の目が？
初めて言われた。親と姉妹似たこの容姿が嫌いだったけどこの人の目からは私がきれいに見えているんだ
そう感じ取った瞬間目から意図せず涙が溢れた
「環くん…っ！どうしたの、って泣いてる⁉」
また不思議な格好した人、だけどどこか優しげな雰囲気がある人だった
環「ご、ごめんなさい。悪気は、なくて！」
謝らせちゃった
違う、そうじゃなくて
「そ、そうじゃなくて！自分の目そうやってって言われたの初めてで…なんか嬉しくて」
環「じゃあ嫌じゃなかったってこと…ですか？」
「嫌じゃないです！嬉しいです！」
ちゃんとこの人に伝わっただろうか
本当に嬉しかった、この容姿も好きになれる
「環くん！」
何故か周囲がざわつき始めた
紫色の人が走り出そうとしている、行ってしまうのか
環「一緒に行こ！」
「え⁉あ！」
嘘でしょ、てか足早っ⁉
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作者名：ASAHI | 作成日時：2021年8月2日 0時
