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「すっ、すみません!助けていただいてありがとうございました!」
彼から離れ勢いよく頭を下げれば、
「顔を上げてください。そんな頭を下げる程のことではないですよ。」
(なんて優しい人なんだ)
この犯罪都市 米花町にこんなにも優しい人がいたなんて。驚きと感心でついじーっと彼の顔を凝視してしまった。
「あの、私の顔になにか...?」
「あっ、いえ、すみません!
あの、お名前を伺っても?」
「沖矢昴です。あなたは...」
「沖矢さんですね。私は坂下有里と言います。本当に先程はありがとうございました。今度お礼をさせてください。」
「そんなお礼なんて結構ですよ。当たり前のことをしたまでですし」
「ダメです!ご飯でもなんでもご馳走しますので絶対にお礼させてください!」
こんな危ないところを助けていただいたのにお礼なしなんてそんなの私が許せるはずもなく、
「では今度一緒にお食事でも...」
「はい!是非!」
半ば強引にお礼の食事をすることにした。
「そうだ、すぐそこに車を止めてありますのでよければ送っていきますよ。」
「いや、でも助けていただいたうえに送ってもらうなんて」
いくらなんでも初対面の人に助けてもらった挙句送ってもらうなんて流石にそれは厄介になりすぎだと思い丁重に断ろうとしたものの、
「ですがもうこんな時間ですし、ついさっきあんな事が起きたんですから遠慮しないでください。」
そんな沖矢さんの優しさに負け、
「それでは、お言葉に甘えて...」
彼の車へと歩いた。
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作者名:お柴 | 作成日時:2021年4月25日 3時