エピローグ1 ページ14
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―エピローグ―
「高橋。今日のモンシュシュは本当に美しかったぞ」
屋敷から出て庭に降り、庭番の高橋に近寄った御前は、親し気に声をかけました。
「おお、さようですか。…まるで…そう、あの子のように美しかったですか？」
「……何のことだ？」
高橋の意外な言葉に、御前がやや間を置いて尋ね返すと、この屋敷の長老は、人のいい笑みを浮かべました。
「爺の目はごまかせませんよ。そもそも薔薇を所望したのは御前ではないですか」
「はははは」
御前は、悪戯が見つかった子供のように愉快そうに笑いました。
「まさか、薔薇の棘で、怪我をするかもしれないことも、お見通しだった…訳ではないですよね？」
高橋は、これみよがしに自分の指先を触りました。
「う〜ん、少し慌てん坊だとは聞いていたのだよ」
「ほぅ…、失敗は、早めに…ということですかな？」
「ふふふふ。まぁ、結果的にそうなっただけだ」
肩をすくめて、御前は意味深に苦笑しました。
「…Aさんは、本当にメイド見習いなんですか？」
この屋敷で働く者は、すべて出自がはっきりしていて、尚且つその道のプロフェッショナルばかり。
何の道も極めていない初心者というのは、珍しいのです。
御前がAを雇ったのには理由があるのではないか、と高橋は考えたのでした。
「…今はまだ…、な。あの子は、頼まれて預かっているのだよ」
「頼まれて？…では、いずれ返すのですね」
「どうだろう」
首を傾げた主の顔からは、高橋が本心を量ることは、できませんでした。
そうして、誰に頼まれたのかを訊くことは、使用人の身分では憚られました。
だけれど、御前が預かる、ということは、何かしらあの子には後ろ盾が必要なのでしょう。
彼女は、御前が守るべき対象なのだと、推測できました。
高橋が黙って御前の顔を見つめていると。
「……私の、亡くなった母に、どことなく似ているのだ…」
庭を吹き抜ける風とともに、どこか懐かしむような声が流れていきました。
「母上様に…」
高橋は、自分の息子よりも若いこの主が、まだ幼い頃から知っています。
もちろん、彼の母も。
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もここ(プロフ) - さっこさん» さっこさん♪えへへ。それほど謎はないのですけど、たぶん設定を書ききってないだけなのよ。次は、ちょっと、らぶ度、高めで書いてみまーす♪ (2018年1月7日 0時) (
レス) id: 291e1a6df4 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - もここさん、こちらにもお邪魔しました！なぞかさたくさん過ぎてこちらの続編も期待しちゃいます(^^) (2018年1月6日 10時) (レス) id: a26bed1aa4 (このIDを非表示/違反報告)
もここ(プロフ) - ゆみなさん» ゆみなさん♪こちらにコメントありがとうございます！ねー、ほんと御前様の続編見たいですよね〜。そして名前変換でＮちゃんに…私もチェックする時Ｎちゃんの名前入れちゃってます！Ｎちゃんはなんでも演じられそうなのでいけますよね。うふふ。続編も遊びにきてね〜♪ (2017年12月29日 0時) (レス) id: 291e1a6df4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみな(プロフ) - たとえNLでも、ついついお名前変換で黄色いあの子にしちゃうんですよねー(笑) もここさんのお話読んだら、また御前様に会いたくなっちゃいました！続編やってくれないかなあ。。 もちろん、もここさんの続編もウキウキでお待ちしてますので、よろしくお願いします〜(^^) (2017年12月25日 21時) (レス) id: 946fd4db13 (このIDを非表示/違反報告)
もここ(プロフ) - まぁこさん» まぁこさん♪コメントありがとうございます！おひさしぶりですー。えへへ、絵を描くのも好きで。というか、絵を描く方が本当は好きかも。気が向いたら、また載せちゃうかもです。また遊びに来てくださいねー♪ (2017年12月23日 23時) (レス) id: 7d6bdd40e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もここ
作成日時：2017年12月11日 10時
