目黒くんと屋根の下。 (ページ20)

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#シンデレラページ20

◯Aside

あれから1ヶ月。

蓮さんに教えてもらったたくさんの事を活かそう。

そうして始まった演劇。

ナレーション
《＿＿＿＿シンデレラには2人の義理のお姉さんがいました。そのお姉さん達はとても意地悪で、掃除、洗濯、食事の支度など、全てをシンデレラにやらせていました。》

ベチャ、

「………え、？」

生卵を投げつけられ、泥水をかけられた。

こんなの台本に載ってない…

「…(台本に載ってないけど…)」

小さい声で鈴に言って聞こえるはずもなく、

鈴「…あなたはお留守番。ご飯ならここにあるわ。
…ほら、雑巾よ。あなたの大好物じゃない。」

私の知っている鈴はそこにはいなく、雑巾を投げつけてきた。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

なんとかエンディングまでミスなくやってこれた。

最後、私が靴を履くシーン。

……って、あれ…？

靴が…ない、

「…ねぇ！靴知らない？！」

E「私は知らないけど、どうしたの、ないの？」

「…あ、うん、その、、」

スタッフ《シンデレラ！！早く、出番来たよ！！》

「…靴が、無くて！！」

スタッフ《何してんだよ！！いいから、早く！！》

私は自分のスニーカーでガラスの靴の代わりをした。

そして、演劇は無事に終わった。

あの靴は、お母さんが、買ってくれて、
いろいろアレンジしてくれた大切な靴なんだ…

だから、失くすわけにはいかない…

「………っなんで、」

私の靴はゴミ箱に捨ててあった。

ボロボロになって、履けなくなっていた。

A「ちょっと来いよ。」

「…痛いっ、痛いって！」

腕をガシッと掴まれて、体育館の中にある人気のない体育倉庫に連れてこられた。