この“世”の醜さ、美しさ【呪術廻戦】

What do you want with me? ページ38

じっと黙って、両手をあげたまま立っていると

悟が口を開いた



悟｢お前が何者かが知りたい｣

『分からない』


悟｢苗字は？名前は？｣

『苗字は無い、名前は、A、』


悟｢なんで無い｣

『捨てられた』


悟｢す、捨て……｣

『捨てられた』



“捨てられた”その言葉を受け止めきれていない悟。




でもね、本当なんだよ、



俺とお前は双子で、

兄弟で、

悟が弟で、

俺が兄で、



それで、





俺が捨てられた





悟｢お前は、五条家の子なのか？｣

『さぁね、捨てられたからそうは言えないな、』


そういうとますます表情を曇らせる悟



悟｢あいつが言ってた、伏黒甚爾が、自分の子の事以外に


“俺が拾って、育てている子供がいる、お前と同い年だ。そいつと出会ったら、救ってやってくれ”と、


あいつ曰く、“会えば分かる”そう言っていた


お前のことなのか？？｣


『甚爾……さ、ん……が…？？』


悟｢……当たりか、｣



そうぽつりと言う

『甚爾さんがそう言ったの？俺を救ってって、』

悟｢まさか、五条家の捨て子だったとは……しかも、俺の兄？？｣


2人とも困惑している



悟｢とりあえず、お前を高専に連れていく｣


『え、高専に？』

悟｢ああ、分からない事が多すぎる｣



そう言ってガンッと首筋に痛みが走る



『がはっ、』


ずるりと地面に崩れる


悟｢少し、眠ってもらう｣



そう悟が言ったのが聞こえて、




俺の


意識は


ここで







途切れた

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