この“世”の醜さ、美しさ【呪術廻戦】

Where is here？ ページ4

しばらくの間、


甚爾さんの腕の中で揺られていた



初めて感じる

体温、

人肌が


心のかけていた部分が

何かで

埋められるようで、



とても心地よかった


・


・


・



甚爾「おーい、おきろー？」


『ん、？』

甚爾さんが呼ぶ声で起きる

どうやら

寝てしまっていたらしい


甚爾「気持ちよさそうにすやすや寝てたな」

『すみません、』



そう一言

謝っておく


甚爾「寝る子は育つって言うだろ｣


そう言って甚爾さんは、ははっと笑う

こうして、人と話をすると

人の心に触れた気がする


えっと、

よく分からないけど


“暖かい”


こんなこと

はじめてだった


で、


『ここ、どこ？』


甚爾「俺ん家」


『甚爾さんの家………』


一言で言えば


汚い


片付けとか、


ろくにやっていないのだろう


そんなことを考えながら部屋を見渡していると


甚爾さんが口を開いた


甚爾「そういや、お前の名前どうする？」



『名前、

別に要らなくない？

俺、困らないし、』


そう言うと、

甚爾さんは


甚爾「俺がお前を呼ぶ時に困るんだよ」


俺を呼ぶ？


『俺さ、いつまでここに、いてもいいの？』


甚爾「分からねぇな、でも俺の気が変わることなければ“ずっと”ここにいても構わない」


ずっと……


“ここ”にいていい

その言葉が、



ストンと




俺の心の中に

落ちた

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