この“世”の醜さ、美しさ【呪術廻戦】

please tell me ページ10

ちゃんと温かいお風呂は初めてだった


いつも、冷水をぶっかけられたりしただけだったから


凄く温まった

………



俺が湯船か出るとタオルが置かれていたので

それで体と髪を拭く




あれ？

服、俺のサイズとピッタリのやつだ


もしかして、買ってきてくれたのかな？

袖に腕を通す


うん、ぴったり。

着心地もとてもいい


そんなことをしていると、甚爾さんが覗きに来た


甚爾「服のサイズ合ってたか？」


『うん、ぴったし』

甚爾「そうか、っていうか…髪、びちょびちょじゃねぇか」


『う？』


俺の手に握られていたタオルをとられる


甚爾｢ちゃんと拭かねーと、風邪ひくぞ｣


『わ、』


ガシガシガシガシ


甚爾｢こんなもんか？？｣


『ぼさぼさ……』


甚爾「後で梳かせばいいんだよ、まぁ、櫛ないんだけどな」



『ダメじゃん』


甚爾さんは指で俺の髪を梳いていく


甚爾「この後、少しお前がどこまでできるか、みるから」


『うん、俺でもすぐ疲れちゃうよ？』


甚爾「それは仕方ねぇから、ゆっくりだ。休みながらやればいい」


『うん、』


甚爾「あと、体痛いだろ？すげぇ量の痣があったぞ」


『大丈夫、“もう”痛くないから』


ふわっと笑う

甚爾「……｣



甚爾さんは黙ったまま、


俺の髪を梳きつづけた

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