この“世”の醜さ、美しさ【呪術廻戦】

Another month later ページ14

さらに1ヶ月がすぎた

今日は甚爾さんが仕事、といってどこかへ行ってしまった


……遅いなぁ


まぁ、普段このぐらいまでかかるけど

いつも、当たり前のように一緒にいるから…


そんなことを考えていると


ガタン、


という

玄関の方で、何かが落ちる音がした



嫌な予感がする……


恐る恐る玄関の方に向かい



ゆっくりと、扉を開ける

ガツン、と途中でとまる



『え、』


ふと下を見ると

誰かの足がぶつかっていて、扉はあかなかった


まさか…！！！






“血だらけで倒れている”甚爾さんがそこにいた





『っ……！と、甚爾さん？！？！』

そう声をかける



甚爾「はぁ、はぁ、…｣


短い呼吸を繰り返している

無理やりドアを開け、甚爾さんのそばまで行く



『甚爾さんっ！』

甚爾「あ、…？A？？」



ゆっくりと瞼を開ける


『甚爾、なんで、こんな怪我……！』

俺は来ていた上着を脱いで、甚爾さんの腹の傷に巻き、止血する


甚爾「すま…ね、へま、した」

ふっと乾いた笑顔を見せる



『……っ！！』


なんで、こんな時まで………


『と、とりあえず、家の中に運びます、』


頑張って、


甚爾さんを担いで部屋の中に運ぶ



もちろんおもい、けど……




それよりも







甚爾さんを失うのがとても怖かった








『…甚爾さん、生きて、死なないでよ』



甚爾「大丈夫だ、俺は、そう簡単に、は、しなねぇ、よ……だから、A、泣くな、」



甚爾さんは手を伸ばし

スリ、と俺の頬を撫で涙を拭う





だが、俺は


ボロボロと、涙を流しながら


甚爾さんの傷口を全力で止血した









初めて、失うのが、



怖いと思った…

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