【暗殺教室】アネモネに包まれた少女。 (ページ5)

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三輪目ページ5

「詳しい事を話せないのは申し訳ないがこいつの言った事は真実だ。

月を壊したこの生物は来年の3月、地球をも破壊する」

私の渾身の(?)ツッコミを華麗にスルーした烏間さん。

……ヤだ、イケメン。

…………なんて、私は場違いな事を考えている。

「この事を知っているのは各国首脳だけ。

世界がパニックになる前に…秘密裏にこいつを殺す努力をしている。

つまり。

暗殺だ」

烏間さんの素早い一振りは、かなり洗練されている。

…いや。

洗練、なんて言葉じゃ全く足りない程に“すごい”ものだ。

…けれど、黄色いタコは避けた。

……いや、避けたというか……瞬間移動し、かわした……そんな感じがする。

でも、目で追えはしないけれど、確かに空気が動いたのは感じたから…高速移動……という言葉が合っているのか。

「だが、こいつはとにかく速い‼殺すどころか眉毛の手入れをされてる始末だ、丁寧にな‼」

うっわぁ…怒ってるわぁ…それもそうだけどぉ…なんて、私は若干引く。

「満月を三日月に変える程のパワーを持つ超生物だ。最高速度は実にマッハ20‼

つまり。

こいつが本気で逃げれば我々は破滅の時まで手も足も出ない」

マッハ20という単語に驚く間も無く、深刻な状況を告げられるが、依然、状況はまだ良く解らない。

「ま、それでは面白くないのでね。

私から国に提案したのです」

……なぜ、烏間さんは…

…私達に暗殺なんて依頼するのだろう。

「殺されるのはゴメンですが…椚ヶ丘中学校3年E組の担任ならやってもいいと」

「「「「「「「「「(何で⁉)」」」」」」」」」

「いや、何でそうなんの⁉」

私は心の声が漏れて渚は振り向き、ダメだよ。、という熱い(?)視線を送ってくれる。天使。

「こいつの狙いはわからん。だが政府はやむなく承諾した。君達生徒に絶対に危害を加えない事が条件だ。

理由は２つ。

教師として毎日教室に来るのなら監視が出来るし、

何よりも30人もの人間が……至近距離からこいつを殺すチャンスを得る‼」

私の持っていたいくつかの疑問は、烏間さんの次の一言にかき消される。

「成功報酬は百億円！

…当然の額だ。暗殺の成功は冗談抜きで地球を救う事なのだから。

幸いな事に、こいつは君達をナメ切っている。

見ろ。

緑のしましまになった時はナメている顔だ」

「「「「「「「「「(どんな顔だよ⁉)」」」」」」」」」

私達は思わず心の中でツッこんでしまう。