短編集 [キングダム]

気になるあの子　信 (side) ページ8

gege様リク

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一目惚れとは、どんな感情なんだろうか。

蒙恬は、ビビッとくるんだよとか言ってたが、

それは、今、俺が感じた刺激のことだろうか。

初めて見たやつに

心臓がバクバクなってんだから、

きっとそういうことなんだろうが、、、

男に一目惚れなんてのは、なあ。

田「おい、信！

　 何ぼーっとしてんだ！」

信「田永。

　 俺、いよいよおかしくなったかもしれねぇ。」

田「は？」




『ギャハハ！』

相変わらずバカどもが、アホみてぇに騒いでやがる。

普段と変わらない戦場の夜だが、

一つ気になるのは昼間の奴のこと。

どこのやつだろうか、

なんて名前なんだろうか。

気になる…

田「おい！！！！！」

信「うおっ！！！！

　 なんだよ、田永。

　 うるせえぞ。」

田「うるせえじゃねえよ。

　 今日の昼間のやつ聞きにきたんだよ。
　
　 いよいよ頭おかしくなったかも知んねえとか言ってたじゃねえか。

　 なんのことだ？」

信「あ〜、いや。

　 別なんでもねえよ。」

男に一目惚れとか笑われるわ。

しんでも言えねえ。

田「声に出てるけどよ、

　 そいつの見た目は、どんなのだ。」

信「なんで驚かねぇんだよ。」

田「いや、別に、人それぞれだろ。
　
　 俺の村にも男同士で恋愛してる奴もいたしな。

　 笑わねぇよ。

　 で、見た目は？」

信「んん〜。

　 黒髪で、剣ふってたな。

　 目は切れ長だったと思う。

　 それと、橙っぽい色の服。」

田「中鉄」

信「ちげぇよ。

　 全然切れ長の目じゃねぇだろ。」

田「じゃあ、他はなんかねぇのか？

　 そんな奴いっぱいいるぞ。」

信「え〜と、後は、、、

　 松左らのとこらへんに居たな。」

田「お前、松左らのとこにいるってわかってんのに、

　 探しにいかねぇのか。」

信「あ、本当だ。

　 ちょっと行ってくらぁ！」

田永にそう伝えて、天幕を飛び出す。





田「なんでそこがわかんねぇんだよ。

　 、、、うん。

　 後な、そいつ多分女。」

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