短編集 [キングダム]

式　蒙恬(side) ページ6

千牡丹様リク

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俺が生きてきた人生の中で、

こんなにも待ちに待った日は無かった。

結婚式なんてものがこんなにも楽しみなものだとは、

思いもしなかった。

俺の隣には今日妻になるA

蒙「本当に綺麗だよ、A。」

そう言うとAは頬を赤くする。

この可愛らしい娘と夫婦になれるなんて、

不純かもしれないけど、名家に生まれてよかったと思う。

蒙「許婚なんて正直、面倒だったんだけど、、、

　まあ、王賁とももっと仲良くなれそうだし、ね？

　義兄s「黙れ。」」

あらら、すっごい目つき。

俺たちのそばで仁王立ちしているのは、Aの兄の王賁。

Aと王賁は腹違いの兄妹だけど、すごく仲がいい。

特に王賁が、隠れて溺愛してる。

語りだすと止まらないし、

結婚のことも、耳にタコができるくらい、いや、

もうできたくらい、散々文句を言われた。

だけど、まあ許婚だしね。

生まれた時からだし、不可抗力だよ。

『蒙恬様、A様、そろそろお時間にございます。』

使用人がそう告げる。

「わかりました、どうもありがとう。」

蒙「ありがとう。」

いよいよ式が始まる。

俺の噂はきっとよくないものが多かっただろうから、

Aを不安にさせたかもしれない。

俺も男だ。

これから先、多く戦に出て、

家族との時間が取れないかもしれない。

Aを泣かせてしまうことがあるかもしれない。

だけど、絶対に傷つけてはならない。

それは、、、

賁「ふっ。」

、、、なんか悟られた感じするけど、

俺の中で、今日。

守るべき大切なものが増えたわけだ。






偶像崇拝とか、神様とか信じないけど、

今日ぐらいは、

「A、愛してる。

　これからは、俺が守る。」

神に誓う。



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