短編集 [キングダム]

表情も　蒙恬 ページ14

「君のことが気になって仕方ないんだよ。」

「どうしてそんな顔するの、可愛い顔が台無しだ。」

「今日もかわいいね、A。」

「大好きだ「ストップ。」よ、A。」

蒙「ストップだって言っただろ。」

「これでわかった？」

蒙「もう十分、

　 恥ずか死にそうだ。」

何をしてたかっていうと、

蒙恬が付き合う前と今の日々の言葉の違いを言ってたのね。

付き合う前の蒙恬は、甘い言葉をかけてくれてた、けど、

いまは、ずいぶんそれも減って、

扱いが雑になったねって話よ。

蒙「、、、。」

「どうしたの？」

蒙「やっぱりさ、さっきみたいな言葉とかって、

　 毎日聞きたいもん？」

「いや、私は毎日されると疲れるかな。

　たまに、こう、不意打ちにくるのがいい。

　でも、少なからず愛情表現は必要。」

蒙「俺の中では結構愛情表現してるつもりなんだけど？」

「例えば？」

蒙「例えばって、キスとか？

　 、、、

　 ほら、どう？」

「どう、って、、そりゃ、幸せだけど、、、

　た、たまには、言葉も必要なんじゃい！！」

危ない、完全に満足するところだった。

蒙「う〜ん、でもさ、

　 夜にいつも言ってるよね？」

「吹き出すよ。」

蒙「何を、？」

「お茶を。」

蒙「飲んでないじゃん。」

「知ってた。」

蒙「でもそうでしょ？

　 もしかして、A。」

「何。」

蒙「気持ちよすぎて覚えてないとか？」

「吹いた。」

蒙「何も飲んでないじゃん。」

「制限かかんぞ？」

蒙「それはいけない。」

「でしょ？

　行為中はノーカウントにしよう。」

蒙「なんで？

　 やっぱり良すぎてそれどころじゃない？」

何をいうとるんじゃい。

「ぶつわよ。

　と！に！か！く！！

　日常、不意打ち、愛情表現、言葉でね！

　いい！？」

蒙「適度に頑張るよ。」

「よろしい。」

『若〜！！

　白老様がお呼びですぞ！』

蒙「何の用だろ。」

『そこまでは、申し訳ありません。』

蒙「そうか、すぐに行く。

　 ごめんね、A、急用みたいだ。」

「謝ることないでしょ？」

ちょっと寂しいけど、引き留めたら

蒙「そうか、じゃあね。」

迷惑になっちゃうでしょう。

蒙「あ、ちなみにだけど」




「寂しいのは、お互い様ね」

あー、ほんと調子が狂うよ。


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