54話 ページ9
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エレベーターが到着し、上階のランプが光った。
扉が開き、部屋のあるボタンを押し、早々にマサイが話しかけてきた。
マサイ:俺も一つ聞いていい?
シルク:別れたのは2017年が終わって2018年が始まる日だ。
扉が閉まり、マサイが質問してきたから、今度は俺が食い気味に返答する。
マサイの反応から、質問に対する解答をちゃんと出せたみたいだった。
先走って外れんのが一番恥ずかしい。
そっか、と頷いたかと思えば、
そういえば……といって言葉を続ける。
マサイ:イク、俺がお前のこと好きだとおもってたぞww
シルク:いやどんな思考回路してんだよww
マサイ:あと、モトキのことも。
シルク:お前、恋多き少女かww 連載レベルじゃねぇかww
マサイ:だとしたら、その好きな人には好きな人がいて、振り向いてもらえないタイプだな。
そう、遠くを見つめながら呟く。
シルク:あいつ、今誰か好きなのか?......
マサイ:マタキじゃねぇかな?
シルク:誰?それ。なんかの知り合い?
初めて聞いたその名前に、俺との共通の知り合いではないことを確信する。
だとしたら、あいつだけしか所属してないコミュニティーの奴なんだろうか。
例えば、絵を描いてるからその関連の人。もしくは本の翻訳の仕事の時のパートナーとか。
あらためて、イクの周りのコミュニティーに目をやると、割と深いレベルで繋がってそうなことに気づく。
でも、イクは仕事の話を、俺らといる時は一切持ち込んでこない。
あいつの中では、どれが本業なんだ?てかなんで、俺も知らないそんな情報をマサイは知ってんだ?
イクが言ったのか???いや、それならマサイからイクに聞いた方が確率的にあるか。
俺があれこれ考えだそうとしたとき、マサイが言い直した。
マサイ:ごめんwwww、普通に噛んだわwwww モトキ。モトキって言おうとしたwwww
…………はっ??
と、拍子抜けもいいところで、めちゃアホ面をかました。
シルク:何だよwwww マジ考えだしたわ!イクの他の仕事で関わってる人かなとか、めっちゃこの数秒で能使ったわ!!!
と、わめき散らす。
ごめんごめん、と反省の色なく面白おかしそうに笑うもんだから、
イクの好きな人がモトキかもしれないって憶測が霞んで、話が流れ、ただただ笑った。
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suga(プロフ) - ☆SIRO★さん、拝見していただき誠に恐縮です。フラグの件、理解が及ばずにチェックをしていませんでした。ご指摘本当にありがとうございます。助かりました。 (2019年12月11日 11時) (レス) id: 5f12be8acb (このIDを非表示/違反報告)
☆SIRO★(プロフ) - コメント失礼します。この作品とっても素晴らしいですね。これからも作者様のペースで更新頑張ってくださいませ♪ただ、オリジナルフラグは外した方が宜しいですよ。 (2019年12月10日 15時) (レス) id: c894bfb1ec (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2019年12月9日 10時