72話 ページ27
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拭き取り終わって、イクがおもむろに、鍋のモンダミンをクンクン嗅ぎだす。
イク:これ、口ゆすいだらスースーするかな?
マサイ:するに一票
イク:じゃあしないに一票
イク:っっっ
マサイ:wwww
食器棚からコップを取りだして注いで、口に含んだ瞬間に、シンクに吐き出し、熱っっ......と言うイクに、水を渡して、どう?と聞く。
水で口内をゆすぎ、ペッと、吐き出してから再び水を口に含み飲む。
イク:うわっ、スースーする!
と、キラキラした瞳でそう言ったかと思ったが、すぐにいつもの真顔に、戻る。
マサイ:炙りモンダミンでもちゃんとすんだなwwすげぇ
イク:おすすめは絶対しない。炙るな危険。口内大惨事。
マサイ:wwまじ面白。口、開けてごらん
と言って、カメラを置き、俺の指示通りに、イクはアー、と口を開ける。
イクの顎を指で支えて、一応覗いてみるけど、わかんねぇ。
マサイ:うん。見てみたけど、俺歯医者じゃねぇからわかんねぇわww
イク:そりゃそうだ
と、目を細め、クシャリと笑うから、そのまま唇を重ねる。
だって可愛いだもん。
「もん」って、俺が言っても可愛くねぇわww
少し目を開くが、カメラに声が入るのを危惧して、目を伏せただけだった。
マサイ:明日空いてる?出かけたい
イク:うん?空いてるよ、留守番?
マサイ:一緒にモンダミン買いいくww
イク:そうじゃんww
こんなイクの日常でさえ、前までは、録画にしてこなかったから新鮮
イク......と、呼んで再び軽く唇を重ねる。
俺とお前の気持ちの温度差があるうちは、ずっとこんな関係なんだろな。
拒まないイクと、それを利用して漬け込む俺。
拒まれるようなことが起きても、きっと諦めれはしないけど、
まだその時まで、お前との甘い時間を俺にも味わせて欲しい。
カメラをとり、録画を止める。
マサイ:セカンダリ上げてい?
イク:うん。なんか手伝う?
マサイ:これは上げるだけだから大丈夫
俺とのキスをもう忘れたのかってくらい、
変わらない表情も声音も、今は少しだけ憎らしい。
でも、そういう所も好きだから、これって、惚れた弱みなんかな?
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suga(プロフ) - ☆SIRO★さん、拝見していただき誠に恐縮です。フラグの件、理解が及ばずにチェックをしていませんでした。ご指摘本当にありがとうございます。助かりました。 (2019年12月11日 11時) (レス) id: 5f12be8acb (このIDを非表示/違反報告)
☆SIRO★(プロフ) - コメント失礼します。この作品とっても素晴らしいですね。これからも作者様のペースで更新頑張ってくださいませ♪ただ、オリジナルフラグは外した方が宜しいですよ。 (2019年12月10日 15時) (レス) id: c894bfb1ec (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2019年12月9日 10時