70話 ページ25
イクが顔を出した、あの伝説的な生放送回がもう一ヶ月前のことになったある日のこと。
あの夜以降、初めてイクと2人きりになった俺は、内心バクバクしてる。
イクと仲間以上の関係になりたいと伝え、一度情緒も交わしたが、
至って、俺らの距離は縮まることも、かと言って離れることもないまま、変わることなく友達でいた。
イクがあまりそういう情緒事に積極的じゃないことも知ってたが、それ以上に、
シルクからの牽制が強かったことが、進展しなかった大きな理由だ。
俺が動いたことによって、シルクも動きだしたってことだ。
渦中である筈のイクは、俺らのそんな闘いも知らないで、以前と変わらない距離感でいる。
多少、俺を避けたり、シルクにくっついたり、何かしらのアクションがあってもいいのに、
ホント、恋だの愛だのに、興味を全く介さない。
俺の影響力はそんなにないものかと、当初は落ち込んでいたけど、
それはシルクも同じだったようで、俺らは互いの気持ちを知りながらも、何度も労いあった。
その時は決まって飲みに行ってたから、
多分イクは、ますます俺がシルクの事やっぱり好きだったんだなとか思うんだww
それはともあれ、俺はあの夜以降、イクを友達としてはもう見てない。
何度も想いが溢れては、それを掬ってを繰り返して日々に変化をつけたかった。
あの夜、俺が付けた首の赤い証は次の日には、上塗りされてた。
俺がイクに惚れてることは、シルクに筒抜けだったみたい。
まぁそれは百も承知だったけどさ、早すぎだろ......
と、一ヶ月の前の痕なんてもう無いはずなのに、イクの首元を見る。
まぁ、髪がかかってて、見えやしないんだけど。
視線に気づいたのか、こっちを見返し、手元のコーヒーカップと、首を傾ける。
イク：何か入れますか？
マサイ：うん、お願い
イク：一緒でいい？
マサイ：お前のだと濃くて苦すぎるから、薄めて。
俺のオーダーを受けて、手際よく注いで、出す。
マサイ：ありがと。せば、鶏肉あったよな。
イク：唐揚げパーティー
マサイ：よし、するかww
イク：任せて。
と言って、これまた手際よく調理器具を準備する。
エプロンがあったことを思い出して、両手が塞がってるイクにつけてやる。
後ろに回った時、あの日を思い出したのは想像に難くないよな。
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suga(プロフ) - ☆SIRO★さん、拝見していただき誠に恐縮です。フラグの件、理解が及ばずにチェックをしていませんでした。ご指摘本当にありがとうございます。助かりました。 (2019年12月11日 11時) (
レス) id: 5f12be8acb (このIDを非表示/違反報告)
☆SIRO★(プロフ) - コメント失礼します。この作品とっても素晴らしいですね。これからも作者様のペースで更新頑張ってくださいませ♪ただ、オリジナルフラグは外した方が宜しいですよ。 (2019年12月10日 15時) (レス) id: c894bfb1ec (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年12月9日 10時
