67話 ページ22
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イク：んん......
小さく唸って、上体を起こして2〜3秒フリーズする。
ホント寝起きがいいこと。グダグダアラームを止めることもないんだろうな。
隣に俺がいたことに気づいたのか、自分のかけてた毛布も追加で俺にかける。
イクの方が圧倒的に寒がりなのに、毎度誰かが隣にいると、自分の毛布を分け与えて、自分はダウンや膝掛けで代用しようとする。
お客さんや、女性にならまだしも、男衆である俺らにも同じ扱いをする。
なんならあいつの中では俺らが一番なのかも。
何となく容易に想像がつくからヤバいww
イク：あんな辛いこともうしたくないから ......ごめん
と、耳元でイクの声がする。思わず、体がびくつきそうになったが、
イクが運転席に移動したから、ギリギリバレることを免れることができた。
何のことを言ってるのか、理解するのに数秒かかったが、
今のが、さっき車に戻るときの答えの真意と気づいて、固まる。
あんな辛いこと......と、イクは言った。
それは男と付き合うという、世間からの容認が難しい関係そのものを言ってるのか、
それとも、俺と別れたという事実そのものか。
後者なら、俺に気が合ったから、別れるのが辛かった......となるんだろうか？
俺と別れる二の舞を味わいたくないってことだろ？
それって、今俺が告白して付き合うより、他のやつと付き合う方がよっぽど確率があるってことだよな。
だとしたら、俺がイクと付き合わない理由を、自分で作り出しちゃったってこと......か？
ごちゃごちゃ考え出してる俺を置いて、イクは欠伸をして、運転席から降りていった。
？？？？？
降りる理由なんてないはずなのに、どうしてか、車を降りてどこかへ行った。
流石に気になったから、上体を起こして、外を伺うと、
イクは、しばらく歩いて、ポケーっとしたかと思うと、ダッシュで海岸に向かった。
........寝たふりに気づけよ、鈍感ボーイ
と、心の中でイクに少しの悪態をつく。
本当は、俺を置いて行ったのが少し寂しく思えただけだ。
シルク：んで、なんで海行った ......
と、半ば呆れながら、イクの突拍子もない行動に声が漏れる。
一歩間違えれば普通に変人だわ。
てか、間違えなくても変人だわ。
イクだからって俺の許容範囲が広がってんだな、これ。
気をつけよ......
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suga(プロフ) - ☆SIRO★さん、拝見していただき誠に恐縮です。フラグの件、理解が及ばずにチェックをしていませんでした。ご指摘本当にありがとうございます。助かりました。 (2019年12月11日 11時) (
レス) id: 5f12be8acb (このIDを非表示/違反報告)
☆SIRO★(プロフ) - コメント失礼します。この作品とっても素晴らしいですね。これからも作者様のペースで更新頑張ってくださいませ♪ただ、オリジナルフラグは外した方が宜しいですよ。 (2019年12月10日 15時) (レス) id: c894bfb1ec (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年12月9日 10時
