45話 ページ48
熱を持った身体と、高揚した気持ちをシャワーで冷まし、浴室から出て、タオルを取り出す。
ポタポタと、床に落ちていく水滴を拭くのもめんどくさい。
酔った時の、倦怠感とはまた違う身体のダルさを感じる度、後悔が全身を駆ける。
用意した服に身を包み、リビングへ足を運ぶ。
マサイ:大丈夫そ?
イク:ん、え、戸惑ってる......
そう言う、イクの白い肌からは、俺の付けた赤い独占欲の証が、色濃くのぞく。
冷ました筈の熱がまた渦を巻く。
マサイ:ごめんね
と、口を衝いて出た言葉に、イクは俺の後悔を払拭させるような笑顔で、謝らないで。と言う。
さっきまでの困惑の表情から、何もなかったような顔付きをする。
ああ、今ので割り切ったんだなと、わかるような変わりようだった。
イクがそう、何もなかったように、言うもんだから、悪戯心が働いて、風呂に入るかと聞いた。
何も起きてなかったことにされるくらいなら、トラウマにさえなってしまえなんて......
そんな、よこしまな考えさえ、今の俺には救いに見えてしまってる。
イク:ん、いーや、入ったら眠くなっちゃう。
マサイ:それ、俺的にはめっちゃうれしい
イク:?なんで
本当、こういう情緒事に疎すぎる。こんな感じだと自分の体の痕にさえ気付いてない。
マサイ:......んーん。
イク:うわ、モヤっとした。教えて
マサイ:モトキはモヤッとするんじゃない?
と、言いようのない感情をそこにぶつける。
イク:え?......よりわからん......。教えろよー
マサイ:嫌だ。
イク: もういいさ、コーラ飲んでまうし
マサイ:炭酸苦手なくせに
とふてくされるような物言いをして、当て付けなんだろうか。
俺が大好きで、自分が苦手な炭酸を飲むんだと、意固地になる。
そんな子供っぽい所作に、普通にときめく。
イク:お前って、ちょっとSだよね......こら
と、怒る気のない声を出し、炭酸を俺に返す。
マサイ:イクが可愛いから
イク:野郎に似合わないワード、トップ8にランクインしてる。
マサイ:ん、そーでもねぇよ。てか、お前もモトキとザカオに言ってんじゃん。
イク:あれは仕草が可愛いから
マサイ:お前もだよ。
[
イク:マジか......
と、自分の魅力に気づかないで、何故か失望してるイクを背後から抱きしめ、
キスを落とし、わずかに開いた隙間から舌を侵入させる。
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suga(プロフ) - 奏さん、コメントとご指摘ありがとうございます!励みになりました!使い勝手がままならないので、再度あるかもしれませんが、その都度直したいと思います!本当にご覧頂きありがとうございます。 (2019年12月21日 21時) (レス) id: 39a88c02ba (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - 初コメしつれいします!面白かったので一気に読んでしまいました!!これからも御自分のペースで更新頑張ってください。誤字というかミスだと思うのですが名前が活動名と一緒になってしまっています。把握お願いします (2019年12月21日 1時) (レス) id: c5346e137e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suga | 作成日時:2019年11月17日 20時