37. ページ37
.
気が乗らないまま昼休み。
今日はなんだかあっという間に思えて
ご飯食べよー！って梓と宮近くんと顕嵐が私の机に集まってきた。
貴方「ごめん、ちょっと用事あって」
梓「購買？」
貴方「ううん。……職員室！」
顕嵐「お前何したの」
貴方「ちょっとね(笑)」
宮近「いってらっしゃい(笑)」
ありがと、と宮近くんに礼を言って
1人屋上に向った。
ギィ、と錆びた音を立てて開いたドア。
顕嵐とサボった時ぶり
でもあの時と若干訳が違うから恐る恐る開けてみた。
屋上に出てすぐ視界に入った1人の女の子
……凛くんの元カノの柚ちゃん
貴方「…柚ちゃん」
名前を呼ぶとふわっと紙を揺らしながら
振り返ってニコッと笑った。
柚「待ってました」
貴方「ごめんね、待たせちゃったね」
柚「早速本題に入っていいですか？」
貴方「あ、うん」
返事をすると笑顔が消えて
真剣な顔つきになった。
柚「凛から手を引いてください」
貴方「……ん？」
柚「凛は私のなんです」
貴方「……私、凛くんを取ろうだなんて思ってないけど」
凛「先輩、頭悪いんですか」
はぁ、とため息をつく柚ちゃん。
その目はもう真剣な感じはなくて
代わりにまるでバカにしたような人を見下す目。
柚「凛が好きじゃないなら、私は好きじゃないって言ってください。だから凛がつきまとうんですよ。”嫌い”たった二文字ですよ？」
貴方「柚ちゃん…」
柚「せっかく凛に見てもらえるようになったと思ったら先輩が現れるし…どうしてくれるんですか？」
一歩一歩ジリジリと近寄ってきて
反射的？に私も一歩ずつ後退る。
柚「阿部先輩じゃ物足りないですか？」
貴方「それは違うよ」
柚「じゃあ！…凛に嫌いって言ってください」
貴方「……」
柚「じゃなきゃ私が阿部先輩を奪いにいきます」
そう言って
最後に強く私を睨んで先に屋上からいなくなった。
はぁ、と漏れたため息は
青空に消えていった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 811人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんりん(プロフ) - この作品大好きでずっと見てます！よろしければ4のパスワードぜひ教えてください！ (2016年8月10日 1時) (
レス) id: f09dc107f5 (このIDを非表示/違反報告)
?? ? なかあや ◎ ?? .。(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！4のパスワード是非教えてください！ (2016年8月7日 0時) (レス) id: 6b804bd68c (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - いつも見てます！パスワードぜひ教えてください！ (2016年8月5日 16時) (レス) id: 0621615717 (このIDを非表示/違反報告)
だんご(プロフ) - ログインしたんですが見れなくてめっちゃ楽しみにしてるのでパスワード教えていただきたいです！ (2016年8月4日 4時) (レス) id: 3fdc4e4575 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちゃん(プロフ) - パスワード教えてください！ (2016年8月3日 12時) (レス) id: 8e18b42107 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：*パセリ系女子*
| 作成日時：2015年12月31日 1時
