27 ページ27
｢…もしかして君がサボった授業って｣
｢魔法薬学｣
『え、いやサボってないし』
直ぐに顔が真っ青になるのを感じる程私の体温は低くなりつつある。
｢おや！それ程までに私の授業に来たかったと…いやぁ貴方にそう思って頂いて嬉しいですね！｣
｢ほう？それ程までに我輩の授業はつまらない、と｣
｢スネイプ先生、そんなに悲しがる必要はありません！私の授業ともなれば誰でもそうなりますよ｣
ぐっ…と私の襟を掴む手に力が加えられたのが感じられた
『まぁまぁ落ち着いて』
ヘラヘラと恐怖を隠しながら言った
｢至って冷静である。見ればわかるだろう｣
確かにムカつくの分かる、と小声で言った
｢ロックハート先生、Aは校長先生に頼まれてサポートに来たそうで…｣
｢おや校長に！授業を見学しに来た訳ですね！
問題無用でしたでしょう。そうだ！…良ければ時間があれば私の部屋で授業の感想を聞きたいのですが｣
出来れば今夜、と目の前にやって来て呟いた彼はまたニカッと笑った
『ひえ…ｯ』と喉から声とは言い難い音が出た
その光景を見ていたスネイプ先生は私を引きづって次の授業の教室へと連れていった
まだ怒りが収まらないようだ。
『ムカつくの分かるよ』
｢同情をするな。苛立つ｣
手を離されて漸く自立できた私に彼は続け様に述べた
｢…部屋に行くんじゃないぞ｣
機嫌が悪い彼の声はとても低く、背筋がゾッとした
『聞いてましたか』
そこまで彼も変な事する程馬鹿ではないでしょう、と言って教室に入ろうとすると
乱暴に彼は私を壁へ突き飛ばし手をついた
彼の顔を見上げてその状態を把握するのに5秒かかった
……壁ドンだ。
｢違う、余程の阿呆だ、分かるか？行くな｣
甘めな言葉が紡がれるのかと期待したのも儚く、怒涛の怒りの言葉が降ってきた
『本当に子供の面倒見る父親みたいですね｢黙れ、行くなと言っている｣…分かりましたよ』
退いた彼は顔をこれでもかと言うほど顰めている
｢奴は胡散臭すぎる、用心しろ｣
珍しく心配するじゃないですかと揶揄うといつも通り頭を殴られた
『でも彼の本を読まなかったんですか？
色んなことを成し遂げている方ですよ！一応、ね』
髪の毛を弄る私に、彼は知っているのではないかと思う程冴えたことを言った
｢本人はやったと仰っているようだがね｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 403人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まむさじ(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます！絵の方も益々精進していけたらと思います！！コメントありがとうございました！ (1月19日 16時) (
レス) id: 583631d775 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - まむさじさん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！本当に最高な作品だと思っております。ハリポタの絵も素敵だし本当に素敵でした！まむさじさん。 (1月19日 15時) (レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
まむさじ(プロフ) - みかんさん» 有りました！！クィレル先生はもう不憫過ぎるのと現実世界での夢主の人生と共有できる人生を歩んでおり、夢主は嘘で嵌められたにしろクィレル先生は本当に武力行使をしてしまったという部分でコレから一緒にいさせたいんですよね…（オタク特有の早口） (2021年10月28日 2時) (レス) id: 5127b376cb (このIDを非表示/違反報告)
まむさじ(プロフ) - みかんさん» ｷｬｰ！コメありがとうございます！励みになります…！！片腕のシーンは賢者の石�兇�Another3に登場しております！！！！確か！！！ちょっと私も調べてきますね！！！（？？？） (2021年10月28日 1時) (レス) id: 5127b376cb (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 読ませていただいています！クィレル先生を死なせない展開がよく思いつくな、と感動しました！これからも更新頑張ってください！質問なのですが、主人公はどこで片腕をなくしましたっけ、？そういう描写が見つけられず…教えて頂けると幸いです！ (2021年10月27日 22時) (レス) id: 13eba02cf2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まむさじ | 作成日時：2019年6月25日 20時
