秘密の箱の中 Ⅲ (ページ3)

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康二は康二で、最初は俺への信用もなく、ここから逃げ出そうとしてた。

もちろん目黒のことは言ってなかったし

康二は親があれだったから、俺の事も同じように警戒しちゃってたんだろう

俺のせいで学校の友達にも会えなくなった訳だし、無理もないだろう

でも、あの件があって連絡先を交換した目黒から、どうしても康二に会いたいって

康二のためなら、俺らの仲間にだって法を犯す事になってもなれるんだって

目黒の意思は固いもので、真剣な顔をした彼の言葉に断るなんてことは出来なかった

巻き込みたくなくて避けてたのに、彼は意図も簡単に俺らの懐に入ってきた

結果的にそれは良い方向へとも、悪い方向へとも進んだ

今の家に彼が来たことで、康二を落ち着かせることが出来たし、逃げ出そうとするのもやめてくれた。

代わりに目黒の捜索願いが出され、警察から本格的に逃げないといけなくなった

そこから半年は目黒も家の中で待機してもらった。

目黒が見つかって、康二を最低な親の元になんて戻したくなかったから

ほら、もしそうなった時って俺が警察に捕まる時だから、康二を守ってくれる人が居なくなっちゃうだろ？