雪の積もる街に... (ページ17)

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樹「あ"ぁ〜疲れた...」

お経のような一定のリズムで耳に入る話に、寝そうなのをグッと堪えるのはだいぶ辛い。

お金を払って大学に通ってるんだから、4年で卒業出来るように単位は落としたくないし。

ただ、あの講義はまじで無理。

取らなきゃ良かったわ。

いや、必須科目だから取らなきゃダメだわ。

樹「疲れたぁ〜...」

北斗「あっ、」

樹「...えっ、あっ、今帰り？」

北斗「はい...田中さんも帰り、ですか？」

樹「ん、そう。

...良かったら一緒に帰らない？ほら、家の方向同じだし。笑」

うわぁ〜、何してんだろう俺

完全に困ったような顔させちゃってるし

樹「まあ、全然？無理にとは言わないですけど。笑」

北斗「...一緒に帰ります。」

樹「えっ、？」

北斗「やっぱり、嫌ですか？」

樹「...違う違う！俺から誘った訳だし！

じゃあ、一緒に帰ろ？笑」

北斗「うん。」

やばい、新しい扉が開きそうだったわ。

今のコテンッて効果音がつきそうな首傾げをされて、一瞬だけ"可愛いな"とか思っちゃったじゃん。