雪の積もる街に... (ページ12)

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ラウール「お兄ちゃん、薬飲まないとだから一緒にご飯食べよう？」

『ラ、ウール？』

ラウール「おはよう。お粥出来てるから」

お兄さんはそう聞いて、ゆっくりと身体を起こすとこっちを向いた

そして、その視線が俺の視線と交わった

『...えっ、』

お兄さんは自分の手が俺の腕を掴んでいることに気付いて、スッと手を引いた

樹「そうだ、お兄さんの名前なんて言うの？」

ラウール「あれ、言ってなかったっけ？お兄ちゃんの名前は北斗だよ」

樹「てか、苗字も知らない」

ラウール「松村だよ。表札に書いてあったでしょ？」

ラウールがそう言うと、何故か目の前のお兄さんは視線を下げた

ラウール「あれ、言っちゃダメだった？」

樹「大丈夫じゃない？

...へぇ〜松村、北斗？」

ラウール「そうだよ。それがどうかしたの？」

樹「いや、聞いた事ないなと思って。笑」

ラウール「そっか。じゃあ高校では関わり無かったのかもね？ほら、食べよう？お兄ちゃんも一緒に！」

...嘘。

本当は聞いた事ある

松村北斗って