気まぐれ図書館 (ページ19)

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放課後、大吾達にバイバイして2人で図書館に向かう

廉「ホンマにあの図書館出てくるんかな？」

「出てくるやろ、俺らは1回見てるんやし」

俺と廉だけ、か……

そんなことやけど、それだけでも俺には特別なんや

廉も俺と同じ気持ちやったらええんやけどな……

廉「あ、あった」

「よしっ！行くぞ廉」

そう言って廉の腕を引く

廉「前来た時と一緒や」

図書館の2階に着くと走って窓の方へ行く廉

「あっ！」

窓に向かって走っていた廉は本棚の方から出て来た人にぶつかった

「廉！大丈夫？えっと……」

？「あ〜ごめんね、前全く見てなくて、君怪我してない？」

廉「ごめんない、俺が走ってたから……」

「てかなんで窓の方に走ったの？」

俺からしたらそれが疑問だ

廉「ドーナツ屋さんが……」

？「あ、そこの？去年出来たよね！あそこのドーナツ屋さん好きなの？」

廉「え、えっと見たことがなくて……」

？「あれ？見たことないの？結構有名だよ？」

「僕達ここら辺に住んでなくて、迷子になってるんですよ〜、ここの住所教えて貰ってもいいですか？」

これで気になるところは分かるんじゃないかと思って聞いたのに

廉「えっ……」

俺らの住んでるところと住所はほとんど変わらない、ってことは公民館の場所と変わらないかもしれない

「あの、お名前とか聞いても大丈夫ですか？」

？「俺？俺は岸優太っていいます。そこの高校に通ってるの……って同じ制服じゃない？」

岸優太……

同じ学校にこんな人いたかな？

そう思ったのは俺だけじゃなかったらしく

廉「ちなみに学年って」

廉がそう聞いた

優太「3年だよ！君たちは……1.2年生かな？」

「そ、そうです！あぁ！もうこんな時間だ帰らなきゃ！失礼します！」

そう言って廉の腕を引っ張って、図書館を出た