無表情 ページ18
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石川「ありがとうございます、その話、俺にしてくれて」
「逆に話しちゃってごめんね?自分語りうざくなかった?」
石川「いえ、そんな。知れてよかった。山内さんがあんなに睨んでくる意味もわかったし」
「ちょっと、睨んでたの?アキさん」
山内「だってこいつ、Aに山崎のこと好きかもしれないって言うなんてマウント取ってると思ったもん」
「思ったもん??かわいいですね」
山内「真顔で言うのやめてくれる?」
えへ、なんかアキさんがかっこよく見えるな。
アキさんに好き好き言ってたら、石川くんが苦笑して、俺のことは好きになってくれないんですか?って言う。
「あらかわいい」
山内「やめとけ祐希。好きって言われてもいいことねーぞ」
石川「でも、俺だけ言われないのも、なんか」
「石川くんは普通に好きだよ。ちょっとおバカさんって思ってるだけで」
石川「おバカさん…」
「んふ、でもよかったね、咲良にのめり込む前に引けて。そこはマサさんに感謝だな」
笑いながら作業をして、空気圧の確認も全部終わった。
東京に来ていつもはファミレスとかコンビニとか、安くで済ませるけど、今日はガッツリ食べたいなーって思ってたら、石川くんからお誘いを受けた。
焼肉行きませんかって。
すごいなこの子。私の心読めるの?
「んっふふー、石川くん好き」
石川「…これ照れますね、!」
山内「だろ?だからやめとけって言ったのに」
「え、アキさん照れてるの?照れてるの?アキさん」
山内「黙れお前は」
「えへへー、じゃあ石川くん、一緒に焼肉行きますか」
石川「俺に奢らせてくださいよ」
大人しく奢られてあげるよって言って笑いあってたら、後ろから襟を掴まれて引っ張られた。
ぐえってやばい声が出て慌てて振り向けば、そこには久原がいた。
…相変わらず無表情。
久原「すまん祐希。今日はあかんねんこいつ」
「は?」
久原「俺と飯行く約束してるから、な?」
「してないでしょ!」
久原「そうやっけ?じゃあ今した。行くで」
「や、ちょっと!」
呆然とする石川くんとニヤニヤしてるアキさんのよこを、私の手を握ったまま通り過ぎて行く久原。
慌てて靴を履いて、「また明日にでも行こう!」って石川くんに言う。
それでも久原は足を止めず、ずんずん進んでいく。
タクシーを拾って近場の見慣れたファミレスに足を運ぶ。
その間、久原は何もしゃべならかった。
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花(プロフ) - コッペパンさん» !?!?ありがとうございます…泣泣めちゃめちゃ嬉しいお言葉…!これからもがんばります!! (2021年8月6日 8時) (レス) id: 6782c8e9bf (このIDを非表示/違反報告)
コッペパン(プロフ) - 主様の小説が好きすぎてたまりません。久原くんと男好き悪女と夢主。むっちゃスカッとしましたーー。これからも頑張ってください。 (2021年8月6日 7時) (レス) id: 35bad60104 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - もかさん» もかさああん!!ありがとうございます!!!いやぁ、嬉しいです…!ありがとうございます!!すぐ次回作準備致しますので少々お待ちくださいね!!! (2020年4月22日 21時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
もか - 花さ〜〜〜ん、お疲れ様でした!!悪女退治してスカッとしつつキュンが止まらないという、この、自粛期間にはもってこいのお話でござんした!!次も楽しみです!!! (2020年4月22日 21時) (レス) id: 2e737efd69 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - まっちゃんさん» ありがとうございます、恐縮です…!! 次回作もすぐご用意しますのでお待ちください!!!!!! (2020年4月22日 21時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花 | 作成日時:2020年4月11日 20時