ある意味尊敬 ページ6
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ゆうちゃんを椅子に座らせて、跪く。
王子、失礼します。なんてふざけてしゃがんだら、「あっ、えっと、」って戸惑うゆうちゃん。
まだ慣れないか私に。
柳田「ねぇA、こいつのことゆうちゃんって呼ぶのやめてくんない?」
「えーなんでっすか」
柳田「おもしろすぎる」
石川「おもしろがらないでよ!」
にひひって笑う我らがギーダ。
柳田だからヤナギーダ。
略してギーダ。
本人の前では呼ばないけどね。
ゆうちゃんの靴と靴下を脱がせて、足首をさわさわ。
やっぱいい筋肉してるわ。
石川「Aさん、あの、くすぐったいです」
「…マサさん今の聞いた?くすぐったいだって。かわいいね」
柳田「悪いお姉さんだな」
「あはっ、それもマサさんに言われると悪くない。ゆうちゃんここ痛い?」
石川「っい!?」
「痛いねごめんね。軽い捻挫だと思うよ。そんなに酷くないと思うけど一応テーピングしとくから、キツかったら自分で外して」
石川「…うっす」
マシンガントークとはこのことかってマサさんがクスクス。
ゆうちゃんは私の話に着いてくるのがやっとみたい。
テーピングを巻き終わって、「よし!」って足を叩けば、苦笑したゆうちゃんが「あざす」って言ってくれた。
道具を片してると、またゆうちゃんが「あの…、」って言いにくそうに声をかけてきた。
どれだけシャイなの。
「どしたの。やっとAさんって呼ぶ気になった?」
石川「いや、そうじゃなくて」
柳田「まだ懐かれないA」
「うるさいなぁ」
石川「あの、山崎咲良さんって、知ってますか?」
「えっ…」
背筋が凍る。
ああ、知ってるこの感じ。
私の居場所が、ジワジワと侵食されている感じ。
「な、なんで?」
石川「…この前、パナのマネやってますってDM来て、話してみたら、いい子で、」
「…あー」
おどおどした感じで話すゆうちゃん。
そうか、君もそっち側の人か。
どうしようか。
頑張れって淡い片想いを応援してあげるか、彼氏いるよって言ってあげるか。
…どっちにしろ、残酷か。
てかすごいな咲良。
石川祐希レベルにまで手を出し始めたか。
ある意味尊敬。
「…好きなら応援する」
石川「えっ」
柳田「…」
「私から、彼女がどんな子なのかを話すのは違う気がするから、もっといっぱい話してみるといいよ」
石川「…」
「頑張ってね、
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花(プロフ) - コッペパンさん» !?!?ありがとうございます…泣泣めちゃめちゃ嬉しいお言葉…!これからもがんばります!! (2021年8月6日 8時) (レス) id: 6782c8e9bf (このIDを非表示/違反報告)
コッペパン(プロフ) - 主様の小説が好きすぎてたまりません。久原くんと男好き悪女と夢主。むっちゃスカッとしましたーー。これからも頑張ってください。 (2021年8月6日 7時) (レス) id: 35bad60104 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - もかさん» もかさああん!!ありがとうございます!!!いやぁ、嬉しいです…!ありがとうございます!!すぐ次回作準備致しますので少々お待ちくださいね!!! (2020年4月22日 21時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
もか - 花さ〜〜〜ん、お疲れ様でした!!悪女退治してスカッとしつつキュンが止まらないという、この、自粛期間にはもってこいのお話でござんした!!次も楽しみです!!! (2020年4月22日 21時) (レス) id: 2e737efd69 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - まっちゃんさん» ありがとうございます、恐縮です…!! 次回作もすぐご用意しますのでお待ちください!!!!!! (2020年4月22日 21時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花 | 作成日時:2020年4月11日 20時