プロポーズ ページ35
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｢青い顔？｣
久原｢せや｣
ふって笑った久原くんが、話を続ける。
久原くんが3年、私が4年のときのこと。
その先輩さんが私に近づいたら、中大の主将、つまり誠大が来たと。
誠大は、先輩さんが私に伸ばした手を掴んで、悪魔みたいにニッコリ笑ってたらしい。
そして、そのままこう言ったらしい。
｢ナンパなら帰れ。そして二度と来んな。来たらぶっ飛ばしてやるからな｣
…って。
｢ぶっ飛ばすって…｣
久原｢ね？誠大さん怖いやろ？｣
｢怖いね｣
久原｢んふっ。せやから先輩、トラウマになって誠大さん見る度に青い顔になってた言うんです｣
｢…申し訳ない｣
久原｢やから、俺ら後輩はAさんに声をかけるチャンスすら与えられへんかったんすわ｣
おもろいでしょ。
そう言って、へにゃぁって笑う久原くん。
やっぱり、誠大は馬鹿だよ。
私のこと恋愛対象に入らないとか言いながら、そんなに、大切にしてくれるなんて…。
…期待すんじゃん。
この状況になっても、誠大を信じたいって思ってしまう。
ヒコや祐希や久原くん。伊賀ちゃんや山内くんまでもが、誠大は私のことが好きって言ってくれてる。
それに、あんなに必死に私のことを探してくれた。
そんなに証人がいるのに、信じるなっていう方が無理な話だ。
久原｢あ、せやせや｣
｢ん？｣
久原｢…これ言ってええんかわからへんのですけど、少し前に、誠大さん、Aさんにプロポーズするって言うてはりましたよ｣
｢…えっ、い、いつ？｣
久原｢んーと、半年…？いや、そんなにいってないくらい。そんくらい前のことやけど｣
｢…うそ、｣
久原｢ほんまです。嘘つくメリットないですやん｣
伊賀ちゃんと久原くんで飲んでいたときのこと。
ヒコと誠大もそのお店にやってきたらしい。
ただの偶然だったけど、少し酔った誠大が、｢今年中にプロポーズする｣って言ったと。
｢でもそれ、酔った勢いなんじゃ…｣
久原｢俺も最初はそう思うたんやけど、晶大さんの友人のウエディングプランナーの人紹介してもろてましたから、間違いないっす｣
｢…ほんと？｣
久原｢ほんまです。…ほんまに信じてええですよ。その証拠に、ほら、｣
そう言って久原くんが私の後ろを指さす。
振り返ったら、誠大が走って来ていた。
周りの人のことを考えずに、全力疾走しながら必死に私の名前を呼んでいる。
…1度止まった涙が、また溢れ出した。
ああ、私はやっぱり、あなたが好きです。
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花(プロフ) - Mizunaさん» ありがとうございます！！泣いてもらえるだけで私も泣きそうです...！！ (2020年2月9日 7時) (
レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
Mizuna(プロフ) - わー！！！！完結おめでとうございます。もう本当にヤバかったです！！また最初から読み直してまた涙が…！ (2020年2月9日 0時) (レス) id: 30f1f4cb3e (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - CATさん» ありがとうございます！！！最後のセリフは小説を書き始める前から考えてたものですので。笑 ありがとうございました！！ (2020年2月8日 23時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
CAT(プロフ) - 最後のセリフめっつつつちゃ良かったです！面白かった！ (2020年2月8日 23時) (レス) id: 862b45ac11 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - SUPERBEAVERさん» 私もいっそのことヒコさんオチにしたかった...！！ ありがとうございます！！これからも頑張ります！！ (2020年2月8日 20時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花
| 作成日時：2020年1月16日 13時
