盲目 ページ18
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イタリア行きが決まった日、ヒコに伝えると一気に青い顔になったヒコが｢祐希！｣って叫んで電話をかけ始めた。
イタリアなんて知らない地で私にもしもの事があったらって思うと気が気じゃないって。
そして祐希に事情を説明して、祐希のところに泊まらせてもらうことになった。
…つまり、仕事ができる。
｢はい、どんなのがいいかな？｣
石川｢…ほんとに仕事すんの？｣
｢当たり前でしょ。何しに来たと思ってるの｣
石川｢ちょっとくらい思い出話に花を咲かせても…｣
｢そんな暇ないから。ほら、デザイン案とか色とか、ちゃっちゃと教えて｣
そう言うと、ため息をついた祐希が、誠大さんと何があったの？ってめちゃめちゃ笑顔で聞いてきた。
…祐希に妊娠してることは言ってない。
最近体調が優れなくてすぐ倒れるから面倒見てくれってヒコが言っただけだ。
｢…なんで？｣
石川｢ちょっと前にさ、誠大さんから電話があって｣
｢…は｣
石川｢Aの連絡先知らないか、知ってたら生存確認して欲しいって｣
｢…｣
石川｢生きてますか？ってLINEしたの、覚えてます？｣
｢…あ｣
そういえば、あった。
最近、祐希から｢Aさん、生きてますか？｣ってLINEがきてた。
何言ってんだこいつと思って、あたりまえって返したんだった。
そしたら、了解って。
まさかあれが…
石川｢だけど俺は、連絡先知らないですって送った｣
｢…え？｣
石川｢…もし俺が連絡とれるってわかったら、誠大さんどうすると思う？｣
｢…どう、するの？｣
石川｢俺がもし日本に住んでたら絶対俺んとこ来てた。スマホ貸してって｣
｢…｣
石川｢でも俺は今イタリアに住んでるから、Aさんの生存確認が取れたら、全力でAさんを探すと思う｣
｢…｣
石川｢それでも見つからなかったら、イタリアに来るよ、あの人は｣
｢なんで…｣
そこから始まる、祐希の推理。
誠大が私との連絡手段を確保しようとしてるから、私と何かあったんだと察知。
それは気になるところだけど、とりあえず私の安否も不安だから確認。生きてる。
でもそこで、私が無事で、祐希が連絡先を持ってることがわかったら、誠大は全力で私を探す。
そして祐希のスマホを借りるためだけに、イタリアに来ると。
だから誠大には私のことを伝えなかったそうだ。
石川｢誠大さん、Aさんのことになると盲目的だから｣
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花(プロフ) - Mizunaさん» ありがとうございます！！泣いてもらえるだけで私も泣きそうです...！！ (2020年2月9日 7時) (
レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
Mizuna(プロフ) - わー！！！！完結おめでとうございます。もう本当にヤバかったです！！また最初から読み直してまた涙が…！ (2020年2月9日 0時) (レス) id: 30f1f4cb3e (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - CATさん» ありがとうございます！！！最後のセリフは小説を書き始める前から考えてたものですので。笑 ありがとうございました！！ (2020年2月8日 23時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
CAT(プロフ) - 最後のセリフめっつつつちゃ良かったです！面白かった！ (2020年2月8日 23時) (レス) id: 862b45ac11 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - SUPERBEAVERさん» 私もいっそのことヒコさんオチにしたかった...！！ ありがとうございます！！これからも頑張ります！！ (2020年2月8日 20時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花
| 作成日時：2020年1月16日 13時
