約束 ページ16
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伊賀｢いや、そうだよな、ごめんごめん｣
変なことを言っちゃうくらい動揺してる伊賀ちゃん。
さっきの伊賀ちゃんのおとぼけ発言に、山内くんがむせた。
水どうぞ。
久原｢それって、…その、｣
｢ん？｣
久原｢…誠大さんは、知ってはるんですか？｣
｢いや知らない｣
久原｢えっ｣
山内｢は？｣
｢別れたあとに、子どもがいることに気づいたの。…誠大には迷惑かけれないから、言わない｣
伊賀｢…また、1人で全部するつもりですか｣
｢…｣
伊賀｢Aさんはいっつもそう！全部1人で抱え込んで、いつも笑うだけじゃないっすか｣
今村｢やめろ亮平｣
でも、って伊賀ちゃんが続ける。
…彼の言うことは、何も間違ってない。
大学時代、バレー部のマネージャーをしてた私は、無理をすることが多々あった。
まあ、他の部活のマネも頼まれてやっていたことが、主な原因。
中大バレー部は強い。
毎日練習や遠征で、休む暇なんてなかった。
それでも毎日が楽しくて、幸せだった。
マネも少なかったし、私は中学生の頃からマネをやってたから、いろんな人から頼りにされた。
顧問、監督、コーチはもちろん。
選手や後輩のマネからも。
そんな夏の日、私は熱中症になって倒れたんだ。
今村｢こいつが病院に運ばれて、医者から熱中症だって言われた｣
伊賀｢…だけどそのあとに、過労の症状も見られるってお医者さんが言って、働かせすぎなのでは？って｣
今村｢…俺らは全然気づいてなかった。Aは、いつも楽しそうに笑ってたから｣
｢…その節は、ご迷惑をおかけしました｣
山内｢それはご迷惑かけすぎです。反省してますか？｣
｢ええとても心からしております｣
山内｢よろしい｣
伊賀｢…だから、もう1人で抱え込まないでください。頼りないかもしれないけど、支えますから｣
久原｢…俺も、できることあればするんで｣
山内｢俺も。予行練習ってことで｣
｢…ありがとう｣
あの頃は、誠大にも怒られた。
めずらしく本気でキレた誠大が、お前のそういうとこ大嫌いだって、ただ一言。
それだけ言って病室から出て行ったときの衝撃。
今でもよく覚えている。
今村｢まあ、誠大も必死だったからな｣
｢…うん｣
今村｢だから今度は、1人でなんでもしようとか思わないこと！いいか？｣
｢了解っす｣
伊賀｢Aさん！俺とも約束！｣
そう言って小指をこっちに向けた伊賀ちゃん。
それに賛同するように、他の3人も小指を出す。
頼っても、いいんだよね？
…嬉しいな。
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花(プロフ) - Mizunaさん» ありがとうございます！！泣いてもらえるだけで私も泣きそうです...！！ (2020年2月9日 7時) (
レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
Mizuna(プロフ) - わー！！！！完結おめでとうございます。もう本当にヤバかったです！！また最初から読み直してまた涙が…！ (2020年2月9日 0時) (レス) id: 30f1f4cb3e (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - CATさん» ありがとうございます！！！最後のセリフは小説を書き始める前から考えてたものですので。笑 ありがとうございました！！ (2020年2月8日 23時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
CAT(プロフ) - 最後のセリフめっつつつちゃ良かったです！面白かった！ (2020年2月8日 23時) (レス) id: 862b45ac11 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - SUPERBEAVERさん» 私もいっそのことヒコさんオチにしたかった...！！ ありがとうございます！！これからも頑張ります！！ (2020年2月8日 20時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花
| 作成日時：2020年1月16日 13時
