愛してた ページ12
・
人が轢かれたぞ！！
誰か早く救急車！
…そんな怒号が響く中、目の前の光景が信じられずに、一歩一歩足を踏み出す。
流れる血。
苦しそうな顔。
…まだ、意識はある。
｢晶大…？｣
山内｢…う、｣
｢…晶大、ねぇ、ねえ！起きてよ！｣
山内｢…A｣
｢うんっ、なに、？｣
山内｢…あ、｣
｢聞こえない、晶大っ、ねえっ！｣
必死に何かを言おうとする晶大。
口元に耳を近づけてもう一度名前を呼べば、掠れた声で｢愛してた｣と呟いた。
…なによ、それ、。
｢愛してた｣？
なんで、過去形なの。
私たちは、まだまだこれからでしょう！
｢…やだよ晶大。私は愛してる、いやだ、置いてかないでよ｣
山内｢…｣
｢晶大、…ねえ、ねえったら！！｣
どれだけ叫んでも晶大は目を覚まさなくて、救急車の音が遠くから聞こえてきた。
しばらくして救急隊の人たちがやって来て、付き添いで一緒に救急車に乗る。
…まだ、脈はあるって。
体温の残る晶大の手を必死に握って、私には祈るしかできなかった。
病院について、緊急手術。
ヒコくんたちと晶大の両親にも電話したら、すぐ来るって。
赤い光が灯る扉の前で、1人。
…お願い。
だってまだ、高校2年生だよ。
晶大とやりたいこと、いっぱいあるのに。
すると、晶大の両親がやってきた。
私に晶大の容態を聞いて、沈黙が続いたとき、晶大が庇った男の子とそのご両親もいらした。
そのお二人は私たちを見た瞬間土下座して、ごめんなさい、ごめんなさいって謝り続ける。
ちょうどそのときに、ヒコくんたちも来た。
佳奈｢Aっ…｣
｢…｣
ヒコ｢…アキの手術、まだやってんのか｣
｢…うん｣
マサ｢…なんで、事故に｣
｢あの子、助けようとして道路に飛び出したの｣
私が指さすと、ビクッとする男の子。
6歳か7歳くらい。
怪我はない？って聞いたら、大丈夫って泣きそうな目で答えた。
そっか、よかった。
そう言って笑えば、ごめんなさいって泣き出した。
｢…かわいいね｣
ヒコ｢A…｣
佳奈｢A、無理しないでいいからね？｣
｢無理なんて、全然。晶大がね、手を繋いでくれたの｣
佳奈｢…やっとだね、｣
｢うん、やっと。キスもしてくれた。だけど、好きとは言ってくれなくて、車に轢かれて駆け寄ったときに｢愛してた｣って言われたの｣
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(名前)あやか(プロフ) - 続きを待ってます！お願いします (2021年9月18日 15時) (
レス) id: 6c19d02f23 (このIDを非表示/違反報告)
ぷいん - いつか更新されることを願ってます…！ (2020年12月12日 10時) (レス) id: fe96328630 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - 00xxxx1さん» 本当ですか！！！！嬉しい、ありがとうございます！！ 更新頑張ります！！！！ (2020年5月20日 0時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
00xxxx1(プロフ) - 毎日更新楽しみにしています！！花さんの書くお話の中でもこれが一番好きになりそうです！！陰ながら応援しています！ (2020年5月20日 0時) (レス) id: 1f1bcc4b1b (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - ゴンさん» えぇ！？そんなそんな！！！ありがとうございます！！更新頑張ります！！ゴンさんのためにー！！！！ (2020年5月16日 17時) (レス) id: a7ed6a47fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花
| 作成日時：2020年5月11日 10時
