第一試合 ページ3
「…あ、最後の一人来たよ!」
甘く、高い声。
「もう、はしゃぎすぎやで」
静かで、落ち着く声。
「…俺はいつ行けばいい」
冷たさの奥に暖かさが宿る声。
とある和室に三つの声が溶けた。
天候の悪い空を見つめながら黒髪の少女は「…せやねぇ」と呟く。「いつでもいいんじゃない〜??」とけたけた笑いながら言う少女にため息をついて、出かけた声を飲み込んだ。
▼
ごめん下さい、と声を掛けて早10分。
全く反応のないその館を見上げ、その少女___殺試合ゲーム参加者の御門 緋月は眉をひそめた。
「殺試合ゲームへの参加権利を入手したから指定された場所へ来たのにまさか釣りとかないよね…」
今からなら多分引き返せるよね…と考えていた時。
「すみませんお客様…歓迎の準備しよったら気づかんかったわぁ…ささ、どうぞどうぞ、
___御門 緋月様?」
「え、」
急に現れた事にも驚いたがその前に何故自分の名を知っているのか。
伺うように少女を見る。
黒い髪は長く、黒い狐面をつけているせいで表情が読めない。しかし声色は明るく、何故か自然と気を許してしまいそうになる。巫女服を着ているから近くに神社でもあるのだろうか?
…腰に2本の刀が見える。
偽物…であればいいのだが。
「ふふ、そんな警戒せんでもええんになぁ…さぁ、体も冷えてまうし…皆様来ておりますから遠慮なしにどうぞ?」
「え、ちょ、」
巫女服の少女に持ち物を持たれる。ドアを開け、「どうぞ」という少女を警戒しつつ、このままここにいても仕方がない、と諦め
「…お邪魔します、」
と挨拶をして少女は、
地獄へと足を踏み入れた。
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桃苺紅茶@虹色palette(プロフ) - はぷむさん» はい…!ありがとうございます…!! (2022年5月16日 22時) (レス) id: 3c745cc595 (このIDを非表示/違反報告)
はぷむ(プロフ) - 桃苺紅茶@虹色paletteさん» 把握いたしました。テスト頑張ってくださいね。 (2022年5月16日 22時) (レス) id: 554a786822 (このIDを非表示/違反報告)
桃苺紅茶@虹色palette(プロフ) - はぷむさん» すみません、現在テスト期間中でして…他の小説の方ばかり更新していたのでこちらが中々更新できていなかったのでテストが終わり次第更新するつもりでございます…!! (2022年5月16日 22時) (レス) id: 3c745cc595 (このIDを非表示/違反報告)
はぷむ(プロフ) - 一ヶ月以上経ちましたが、大丈夫でしょうか…?元ゆーかり。のはぷむです。 (2022年5月16日 22時) (レス) @page2 id: 554a786822 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃苺紅茶@虹色palette | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a99934419f3/
作成日時:2022年4月12日 20時