君の幸せを、ずっと【学園アリス】Part2

吸魂 ページ49

コンコン


『失礼します。お呼びでしょうか校長先生』

「春井さんこんばんは」

『こんばんは。
この時間のお呼び出しなんて、なにか緊急のことでも？』

「いや君の体調がまた心配になってね」

『・・・もったいないお気遣いです。
おかげさまで元気にしております』

「フフフフ君って子は、素晴らしいな全く。品がある。
どこぞの飼い猫とは違うな」

『飼い猫・・・ですか？』

「今罰則を与えているところだ。躾がなっていなくてな。
そうそう。君に1人紹介したい人がいるんだ。入りなさい」


ガチャ


月「お呼びでしょうか校長先生」

初校長「紹介しよう。小泉月さんだ。」

『は、はじめまして、で合っていますか？』

初校長「そうか、記憶が・・・なら危険だな。月」

月「はい。校長先生」


グイッ


『きゃっ！なに！？やめて！』

月「無駄な抵抗ね。子どもが大人の私に勝てるわけないでしょう。私の吸魂のアリスを使うだけよ。
まったく、親子そろって忌々しい」

『やめてっ！誰かっ！』




ガチャ


ペルソナ「失礼します。日向棗の罰則が終わりましたーー
お取り込み中でしたか。」

初校長「構わん。日向くん、君もああ(・・)はなりたくないだろう？私に反抗することがいかに無駄なことか目に焼き付けるんだな。」

棗「・・春井・・・？」

ペ「ちょうどいい。その気絶した女(春井(人1))も連れて寮へ戻れ。」

棗「・・・」

初校長「彼女、今日の記憶は消してあるからね。何か聞かれても知らないことにしろ。ここでまた看病してもいいんだがな」

棗「ちっ」



バタンッ



月「今の赤い目の子どももしかしてーー」

初校長「月。お前の任務はもう少し先になりそうだ。
まだ様子を見たいからな、それまで春井さんの吸魂操りを忘れずに」


ーーーーーーーーーーーーーー
@初等部寮 和奏部屋


トサッ

棗「・・・まだ気絶してやがる」


コンコン



流架「春井いる？夜遅くにごめん」

棗「流架？」


ガチャ


流架「え、棗！？なんでここに」
棗「お前もな」
流架「俺は、棗が寮に帰ってきたって動物から聞いて、
怪我してるだろうから、春井に治療してもらおうと」

棗「あいつをここまで運んだのは俺だ」
流架「え？」
棗「こいつは初校長室にいて、気絶させられてた。今日の記憶も消されてるらしい。」
流架「記憶が・・・？」
棗「詳しいことは分からない。部屋に戻るぞ」


"ああ(・・)はなりたくないだろう？"ってどういうことだ？

作者から→←プレゼント合戦　閉幕

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す