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定期試験 日向くん ページ23

棗「何してんだよ」

『ひ、日向くん』



猫のお面を付けた彼の表情が読み取れず、黙っていた。




棗「ノック躊躇うの今更すぎるだろ」

『え?』

棗「今まで何回も黙って侵入してたんだろーが」



はい不法侵入の常習犯呼ばわりされました。
間違ってないんですけど。




棗「・・・入れよ」

『え、あ、うん。おじゃま、します?」

棗「それこそほんと今更」




棗くんの部屋に明かりがついて、
部屋を見てみると、そこら中に漫画やゲームが転がっていたり、服が脱ぎっぱなしになってたり



棗「なにジロジロ見てんだよ」

『あ、いや男の子の部屋だなと。
朝入ったことはあったけど、こんなに見えなかったから』



ジーーー

なんか、すごい見られてる。
変態みたいなこと言っちゃった気がするし。




棗「で?要件はなんだよ。
食堂あたりからついて来てただろ。」


『えっちょっと気づいてるなら止まってくれたって』



今少し笑ってくれたような気がするけど、
お面が邪魔で表情が見えない。


『棗くんそのお面って』

棗「………罰則用のものだ。お前は知らなくて良い。」





『罰則……
それって傷を治したりすると、痛み走ったりする?』


棗「………いや特には」


『じゃあ治すからまず手首と、靴下脱いでくれる?』


棗「なんで」


『縛られた跡、結構深いし痛むんでしょ?』





はあ、とため息をつかれたが、

ゆっくりと手を出してくれた。




『ありがとう。意外と素直なんだね』


棗「ここで無視すると陽一がうるさいからな」


『ぷっそうだね。日向くんのことだいすきだから。
 ………危力系なんだよね、陽一くんも』



棗「ああ。」




『・・・いつか陽一くんも"任務"に行くの?』


棗「!?なんでおまえ、どこまで知ってる!?」


『詳しいことは何も・・棗くんが外での"任務"をペルソナって人にやらされてるくらいしか』



棗「ペルソナを知っているのか」

『一度棗くんの部屋の前で会ったの』

棗「………そうか。おまえ、やっぱり俺と」


『関わるなって話?
あのね、そんなの、はいわかりましたっていうわけないでしょ。こんな痛そうな傷つけちゃって!』


パシンッ


私はわざとちょっと強めに患部に湿布を貼った。


棗「いっっ!」



『ったく、そういうのは元気な時に言いなさい!
人のことは後!まずは自分の身体!』



なんとか圧で押し切り、
テスト期間中何度か棗くんの部屋に足を運んでは、
新しく追加されていく怪我を治した。

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あんこ - とても面白くてあっという間に読み進めてしまいます!私も学園アリス大好きです!よーちゃんと翼先輩もたくさんででてきて個人的にとても嬉しいです★私もクリスマス衣装は蜜柑ちゃん派です♪ (7月21日 6時) (レス) @page50 id: 1dc705f50b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年6月28日 13時

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