アリス祭 日向くん ページ18
私は陽一くんを連れて、人気のない森に入った。
この話は人に聞かれてはいけないから。
『ねえ陽一くん日向くんってやっぱり任務で具合が……』
陽一くんはびっくりした顔をしたけど、ためらいながらも頷いてくれた。
『そっか……私ね何度か日向くんの部屋に行ってて、
あ!彼がね、あんまり遅い時間に帰ってくるから
様子見に行っただけだよ?
でも倒れてるとこ見ちゃって………
この前昼間の北の森でも苦しそうに……
だから勝手に忍びこんで治癒だけして帰ってるんだハハ』
陽一「ねーちゃ」
『陽一くんは日向くんのことだいすきなんだね………元気になってほしいよね』
棗「おい」
『!?!?!?ひ、日向くん!?』
棗「…………陽一どういうことだ?」
『あ、えっと、陽一くんがアリス祭の時、私の健康相談所にお客さんで来てくれて』
棗「なっ!お前もどこか悪いのか!?!?」
陽一「うぅんにーちゃのぐあい、わるい、そうだん、、」
棗「そっか……ありがとな」
棗くんの陽一くんを見る目は本当に優しくて、
大切に想っていることがよくわかる。
そして、巻き込みたくないと、思っているんだろうなとも
『日向くん今もちょっと体調悪いんでしょ。
少し座ってくれる?』
棗「やめろ。俺と関わるな。これ以上」
『なに言ってんの。そんなヘロヘロの身体で』
棗「陽一から聞いたことは忘れろ…」
『はぁ…………
いーやーでーすー。それに聞こえてたと思うけど、
私もう何回か勝手に治してるから。
今更関わらないとか無理』
棗「なっ・・!おまえ!」
『………せっかく少しは治せる力があるんだから、お願い、力を使わせてよ』
棗くんは少し黙ったあと、無言で座ってくれた。
腕の中の陽一くんが嬉しそうに、
キラキラした目でこっちを見てきた
パアアアアア
『ふう。どうかな。』
棗「・・・身体が軽い、やっぱりこの感じ、最近身体の調子がいいと思ったらお前か」
蜜柑「棗ーどこやーー」
流架「棗ーー!」
『ほら皆探してるよ。踊ってきなよ。』
棗「いや、俺は」
『ほら!踊れるくらいには元気になったはず!だよ!』
棗「お前そういう性格かよ」
『何のこと?』
背中を押して、みんなの方へ送り出した。
私は……棗くんと一緒にいたなんてバレたら、
何言われるかわからないし、
もう少し陽一くんと森の中でお話をしよう。
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あんこ - とても面白くてあっという間に読み進めてしまいます!私も学園アリス大好きです!よーちゃんと翼先輩もたくさんででてきて個人的にとても嬉しいです★私もクリスマス衣装は蜜柑ちゃん派です♪ (7月21日 6時) (レス) @page50 id: 1dc705f50b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼 | 作成日時:2023年6月28日 13時