届かない言葉 (ページ31)

今日:8 hit、昨日:1 hit、合計:56,572 hit

・ページ31

伊野尾side

「やっほー」

薮を見た時
嬉しさと悲しさと悔しさが
込み上げてきた…

あいつ…歩けないのか？車椅子…？
会えて嬉しいけど…俺には悔しさと悲しさの方が
勝ってる…

薮「…久しぶり」

「光！薮が歩けないの聞いてないんだけど…！」

光「…俺もこれ初めて知ったから」

薮「…ごめん…知られたくなかった…」

「なんでだよ！ふざけんな！ふざけないでよ…俺は信じたくない…薮が隠し事して…それって俺たちのことどう思ってたんだよ！…頼りないから？久しぶりに会えるって楽しみにしてたら足が動かなくなってるって…俺は信じたくない！」

光「気が済んだか……気が済むまで話したか？
なんで隠してたのかも分からないくせに…
宏太の気持ちちゃんと分かってないくせに！」

「なんだよそれ…」

薮「いいよ…やめて喧嘩するの」

「は？元はといえばおまえn」

薮「やめて！全部話すから…はぁっはぁっ」

光「ゆっくり俺の真似して」

そう言って光がスーハースーハーって深呼吸をして、薮がそれを真似して俺はただただその姿を見てただけだった。