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ピピピピ……ダンッ
目覚まし時計が鳴って、少し遅めの朝を迎えた
最近はアラームを7時15分にセットしている
私の家から赤羽くんの家までは約15分くらいの距離
朝の用事が15分間減ったと言うことはもう分かるよね?
そう、契約破棄以来私は一度も彼と登校していないのである
この時間帯は大体一人の時間で
朝食のトーストを食べながら思い返すのは……まだご主人様とイヌの関係だった時
戻りたいなぁ
手を繋いで登校してたんだよね私達
それをもっと噛み締めておけばよかった
イヌをやっていた時がどれだけ楽しかったのか
人って大切な物は失ってから初めて気が付くんだよね
なんて理不尽な生き物何だろう
思い出に浸っていると、遠くでお母さんの車が発進する音がして、そろそろ私も家を出る時間が近付いてきた
……あー、ダメダメしっかり私!
一人の時間っておセンチメンタルになるから嫌だよね
ローファーを履いて気持ちを紛らわすように外に飛び出た
*
けれど外に出ても一人は一人
俯いて通学路を歩きながら考えることはやっぱり赤羽くんのことで
……またすぐに赤羽くんへの未練タラタラタイムが始まる
出来ることならば、この好きを抱えたまんまもう一回出会い直す所から始めたい
もしそんな世界があったら、私は喜んで彼のイヌになるし、彼にスキンシップをされる度に顔を赤くしてしまうと思う
だって想像みて?
あと5cmの距離に彼の整った顔があるって考えたら……
うわぁぁダメだ、こんな事考えるなんて好き過ぎじゃんか……
消えないし、消さしてもくれない
あれから数日が経ったけど、全然まだまだ好きなのって本当にどうかしてるよね
こんな時は誰か友達と一緒に居たいものだ
そう思っていると……
「A」
……と何処からか浅野くんの声がした
声のした方に顔を向けると、あの漆黒の外車に乗った彼が窓をウィーンと開けて私を見ていた
わぁ!凄いね!グッドタイミングだよ!
『浅野くんっ!おはようございます!』
「車から丁度君が見えて声を掛けたんだ。今一人なのか?」
『イエッス!』
「乗っていくか?」
『イエッス!』
「コピペみたいな返事をするな」
*
『わーい!やったぁ!お邪魔しまーす!』
この間に引き続きファーストクラスに搭乗させて貰うことになった
私は彼の左隣に腰掛けた
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潰れたいちご(プロフ) - この作品、「好きだから。」という曲がピッタリだと思います!よければ聞いてみてください! (2022年5月9日 19時) (レス) @page25 id: 2cda77c812 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - ご協力感謝致します!(*´-`*) (2019年6月20日 23時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
みくり - 私も、授業中とか種転がってないかさがしてみます!!(笑) (2019年6月20日 23時) (レス) id: 2a3b3aad81 (このIDを非表示/違反報告)
オタク少女(プロフ) - ハバネロさん» じゃあまた2人をいじる材料を探しますね!(黒笑) (2019年6月20日 21時) (レス) id: 3dab4c0edd (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 御二方お便りありがとうございました!喜んで頂いて何よりです!またラジオをいつも盛り上げて下さるのは私では無く、このようにお便りを下さるからですよ(*´ ∨`)シチュエーションを考えるのが凄く楽しかったです!これに懲りずまた何かあればお申し付け下さい! (2019年6月20日 21時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年6月7日 12時