番外編 【愛犬の日】 ページ43
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(本編と時間軸がズレておりますが、ご了承ください)
今日、5月13日は愛犬の日
昔戦後間もない頃、犬を守るためにJKCって言う組織が設立された日が
1949年の5月13日だったことから世間ではそう言われているらしい
まぁ俺も一応、犬は飼っているけど
そんなの関係無いね
いつも通りに栗山さんをこき使って
いつも通りに栗山さんの反応を見て楽しむ
ソイツの扱いはそれで充分
その代わり俺は栗山さんの秘密を守ってやってる訳だし
どっからどう見ても平等でしょ
*
「栗山さん」
『ナンデショウカ』
「放課後掃除やっといて」
『うぐ。またかよチクショウ!先週もこれのせいで帰り遅くなったんですから!』
「じゃあ、俺は先に帰るから」
『おいコラ待ちやがれえええ』
ソイツに箒を手渡して、教室の掃除を丸投げする
後ろでなんか吠えてるけど、気にしない
とっとと家に帰って、ゲームの続きでもしようかな
俺の頭にはそんなことしか無かった
*
夜も更けてきた頃、コンビニにイチゴ煮オレを買いに行こうと外に出る
路地を抜けて近道をしながら、人通りが無い所をひらすら歩くと……
『辞めて下さい!』
良く知っている声がした
俺は慌てて声のする方に駆け込む
コンビニの入口付近で2名の不良に絡まれたソイツが居た
「こんな夜道を一人で歩いてちゃいけねえぜお姉ちゃん」
「俺らが送ってやろうか?ラブホテルまでな?ギャハハハ」
『……あの、一人で帰れるので大丈夫です』
「まぁそう言わずに。俺らがエスコートしてやんよ」
そう言って不良は栗山さんの肩に手を載せる
『ヒッ!触るなこの性猿めっ!こっちこそ動物園に送ってあげましょうか?』
「「あ"ぁ?何だと?」」
『事実を述べたまでじゃないですか!』
「おい女ァ。ちょっと可愛い顔してるからって調子乗んなよ?」
『え、何それ全然ときめかないんですけど』
「不良、舐めんじゃねぇ!!」
栗山さん、馬鹿なの?
ソイツが変に喧嘩を売るから、事態はどんどん悪化している
「コイツ一発殴らにゃ気が済まねぇ。お前、この女押さえつけろ」
「分かりやした兄貴ィ」
『いやっ!離して!動物園じゃなくて猿山が良かったの?だったらごめんってば!』
子分格の奴が背後から栗山さんの腕を掴むと
もう一人の不良が殴り掛かろうと拳を振りかざす
はぁ。本当に世話の焼けるやつ
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ハバネロ(プロフ) - 黒髪さん» コメントありがとうございます!(*´ ∨`)大好きって言って貰えて嬉しいです!恋愛要素今のところ少なめですが、ご褒美編で展開をがらりと変えるつもりでいるのでこれからも楽しんで下さると幸いです!更新が捗るようなコメント本当にありがとうございます^^ (2019年4月30日 16時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
黒髪(プロフ) - このお話大好きです!更新頑張ってください! (2019年4月30日 14時) (レス) id: 058440bffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年4月14日 23時