31 【私がご主人様編】 ページ36
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ピンポーン
朝、荷物持ちと言う仕事を果たす為に私は彼の家のインターホンを鳴らし、今日もあの大荷物を抱えて学校に行かなきゃいけないのか、と肩を落とす
しかし今はそれよりも……
今日の気温は1℃なのだ
この一週間は特に寒いとお天気お姉さんが言っていた
あとインフルエンザも流行ってるんだってさ
だから、5分程外に放置されている私の気持ちも考えて欲しい！
『あああぁ寒い！早くしてくれ！凍え死んじまう』
かじかんだ手を擦り寄せる
こうしたらちょっと温かくなるんだよね
＊
『にしても、遅……』
インターホンを鳴らしてから確実に10分は経過し、最悪の予想が脳内に浮かぶ
……もしかして、まだ寝てると、か？
有り得るぞ
そんなの遅刻巻き添え待ったナシじゃん！
もう一回押しておくか
ピンポーン、と鳴らせば辺りが静まり返る
『ね、念の為もう一回』
ピンポーン
『あ、絶対これ起きて無いやつだ』
ピンポーン
『やばい本当に遅刻しちゃうって』
ピンポーン
『あああああ。とっとと出て来いクソッタレええええええ』
ピンポンピンポンピンポンピンポン……ガチャ
怒りをパワーにインターホンを連打していると、やっとドアが開いた
『遅いですよ！もう遅刻したらどうしてくれ……』
思わず檄を飛ばすが、ふらついたスエット姿の彼が肩にもたれかかってきて ── その言葉は消息してしまった
息が荒く、身体が熱っぽく、オマケにいつになく弱々しい
『ちょ！大丈夫ですか？』
「……ちょっと今日ダルいから行けない」
『分かりました。先生にそう言っておきます』
「……頼むよ」
それだけ言い残して玄関に戻る彼
足元がかなりおぼついていて……なんか大丈夫かな
ね、ねえ。赤羽くん今にも倒れそうじゃない？
『ご主人様！ご家族の方は？』
「……何？今俺だけしかいないけど」
『あの、かなりしんどそうですけど、本当に大丈夫ですか？』
「……大丈夫だから。ゴホッゴホッ」
『な、何か買ってきて欲しいものとかあります？』
「……だから良いって。ほっといてよ」
そう言って私を睨む彼は玄関のドアに手を掛けて中に入っていった
その瞬間、バタンと中から人が倒れたような音が聞こえて、人の家に勝手に入っちゃいけないとか、この時は四の五の言ってられなかった
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ハバネロ(プロフ) - 黒髪さん» コメントありがとうございます！(＊´ ∨｀)大好きって言って貰えて嬉しいです！恋愛要素今のところ少なめですが、ご褒美編で展開をがらりと変えるつもりでいるのでこれからも楽しんで下さると幸いです！更新が捗るようなコメント本当にありがとうございます^^ (2019年4月30日 16時) (
レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
黒髪(プロフ) - このお話大好きです！更新頑張ってください！ (2019年4月30日 14時) (レス) id: 058440bffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハバネロ | 作成日時：2019年4月14日 23時
