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人心掌握をした気になった
潤んだ瞳に真っ赤な顔、身体が硬直していてその場を動けずに彼女は俺にされるがままで、やっと言う事を聞かせた、と心の内側から支配してやった感触を味わった
今も脳内にその時だけが繰り返されて、妙に高揚する気持ちを覚える
このまま彼女の頭の中を、俺の事でいっぱいに埋め尽くして、思わずご主人様って縋ってしまうように、俺の事だけしか考えられない頭にしてやるよ
「栗山さん」
『ヒッ!』
「え?何身構えてんの?」
『だって急にあんな事されたら、次何されるか怖いじゃないですか!』
「へぇ。まるで望んでるみたいな言い方だね。そんなに言うなら良いよ。手始めにキスでもしてあげようか?」
そう言うと彼女はすぐに顔を真っ赤にさせるもので、俺の中のSの部分が刺激される
その顔をしている時だけ、俺の事を考えているみたいでめちゃくちゃ気分良いんだよね
「ブッ。何本気にしてんの?する訳無いじゃん。もしかして想像しちゃった?」
『だ、誰がするか!変な事言うからびっくりしただけです!後もう恋人繋ぎも、もう絶対しませんからね』
「は?何で?」
『突然怒らないで下さいよ。そんなのご自身がおモテになることよく覚えておいて貰えます?こ、こうしている間にも誰かに見られてるんですからね!って私また必要以上に話てるし!あぁもうサラバだ!イチゴ煮オレ買ってくる!』
「頼んでないんだけど」
『んなもん知るか!』
栗山さんはそう言って廊下を駆けて行った
「フッ。えらい挙動不審になっちゃって。ただ手繋いだだけじゃん」
まだ彼女の手の感覚が残る掌を凝視する
もしあの場面で彼女を抱き締めていたらどうなっていただろう
じゃあ、その綺麗な髪を撫でたら……?
キスをしたら……?
いずれにせよ
今後の愛犬の反応が楽しみだ
どうやって
*
「なーにニヤニヤしてんのご主人様」
席についていると、いきなり中村に話し掛けられた
「いや、そんな顔一ミリもしてないんだけど」
「あっそうですか」
「つーか、中村何しに来たの」
「ちょっとご一報があってね。あんたらさ人目が付く所で恋人繋ぎしたらしいじゃん」
「それが何」
「いや、赤羽くんに彼女が出来たって女子の間じゃ大騒ぎよ。可哀想だけどこのまんまじゃ一番に標的になるだろうねあのワンコ」
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ハバネロ(プロフ) - 黒髪さん» コメントありがとうございます!(*´ ∨`)大好きって言って貰えて嬉しいです!恋愛要素今のところ少なめですが、ご褒美編で展開をがらりと変えるつもりでいるのでこれからも楽しんで下さると幸いです!更新が捗るようなコメント本当にありがとうございます^^ (2019年4月30日 16時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
黒髪(プロフ) - このお話大好きです!更新頑張ってください! (2019年4月30日 14時) (レス) id: 058440bffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年4月14日 23時