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「どうしてぇ」
泣きそうな顔でこちらを見てくるが、綾瀬さんの本性を知っている俺からしたら何の泣き脅しにもならない
そのまま放ったらかして信号を渡ると、ぎゅっと制服の袖を掴まれた
「むぅっ。業くんは女の子が泣いてても慰めてくれないんだねぇ」
「あんたの場合は嘘泣きでしょ」
「酷いよっ。もしAちゃんが泣いてたら違うくせにぃ」
「まぁね」
「……即答なんだ」
頭で考えるよりも先に気が付いたらそんな事を口走っていて、嫌でも自覚してしまう
「わたしの方が可愛い自信あるのに、Aちゃんの何が良いのぉ？」
「あんたみたいに猫かぶって無くて、常にありのままな所は良いんじゃない？」
気に入っている部分を挙げると切りがないくらい止まらない口が、胸の中にある正体に説明を付けようとする
「随分具体的なんだねぇ。あの子、全然女の子っぽく無いのにぃ。業くんのそこが分からないなぁ」
「そんなことも無いけどね。顔近付けた時の反応とかピュアで面白いよ」
Aの可愛い所は俺だけが知っていればいいんだよ
「そっかぁ。そんなにAちゃんのこと好きなんだ……」
諦めが付いたのか、綾瀬さんはそう言って静かに袖を離した
前から気が付いていたけど、認めてしまうと折れたような気分になって決して言葉にはして来なかった
第一印象は上辺だけで人を判断するしょうもない女だと思っていたけれど
一緒に居る時間が増えてそれががらりと変わった
彼女は見栄の為に、変に着飾ることが出来ないくらい容量が悪い
いつも思った事をそのまんま口や表情や行動に出していて、オスワリ、と言われれば言う事を聞く犬のように単純思考だ
そんな馬鹿だったから、俺の事を他の奴と対等に扱ってこれたし、その距離感が何よりも心地よかった
常に素の姿のままで、彼女の根元にある面白さと優しさと愛嬌に、いつの間にか惹かれてしまっていたのだ
俺は綾瀬さんに顔を向ける
「好きだよ。俺の手元から離したくないくらいに」
「……」
だから、常に彼女を俺の元に繋げておきたい
首輪なんて言ってマフラーを渡したけど、あながち間違ったことは言ってない
密かに、あの防寒具にはそんな想いを込めていた
頭の悪い彼女のことだからそんなの一ミリも気付きやしないだろうけど
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ハバネロ(プロフ) - 咲来(名前)さん» コメントありがとうございます！(＊´ ∨｀)とにかく明るくて、馬鹿っぽい女の子を書きたかったのでそのように言って貰えて良かったです！現在パート3まで出ているので是非そちらも読んでみて下さいね^^ (2019年6月18日 22時) (
レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
咲来(名前)(プロフ) - 主人公がとってもおもしろいくて、私大好きです、もちろんカルマ君も大好きです、これからも応援してます！ (2019年6月18日 13時) (レス) id: aedff0aee4 (このIDを非表示/違反報告)
鶴 - あんな、ケンカを売るような言い方でしたのに、許して頂いてありがとうございます。 これからも、この小説を楽しみにさせていただきます (2019年5月27日 8時) (レス) id: 0753bc1767 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 鶴さん» いえいえ大丈夫です(*´-`*)この件に関して鶴さんが責任を追う必要はございませんのでご安心下さい。今後このような事態を起こさない為にもしっかり対応の方をさせて頂きますので、いつも通り作品を楽しんで下されは幸いです(＊´ ∨｀) (2019年5月26日 18時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
鶴 - 作者様私のコメントも不快でしたり、誤解を招く可能性がありました不快にさせてしまいましたら大変申し訳ありません (2019年5月26日 13時) (レス) id: 0753bc1767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハバネロ | 作成日時：2019年5月17日 1時
