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席に着いていると、赤羽くんと伊久留ちゃんの席が空いていて変だな〜と思いながら鞄から教科書を取り出す


すると、ガラッと扉が開いてその二人が入ってきた


何故か伊久留ちゃんは二つ分の鞄を持っている





「業くんの荷物重たいよぉ〜。伊久留もうやりたくなぁい」


「あっそ」


「むぅ。冷たいの嫌いっ。この荷物ほおり投げるよぉ?」


「は?そんな事したら弁償して貰うからね?」


「もぉ。わたし女の子だよっ。もうちょっと優しくしてよっ」





ギャイギャイ言い争いながら、二人は私の方に近付いてくる


その光景はまるで、前までの私と赤羽くんの関係を鏡に映したようだった





「あ、Aちゃん早いねぇ〜。おはよっ」


『お、おはよう。二人一緒に来たの?』


「うん!そうだよぉ。業くんインターホン押しても中々出て来なくって大変だったのぉ」


『そ、うなんだ』





心がきゅっと細くなった





伊久留ちゃん、迎えに行ったんだ


その鞄全科目入ってるからめちゃくちゃ重たいよね……


私も肩凝ったもん





……ねぇ、何で伊久留ちゃんがこんなことしてるの?





赤羽くんにそう視線を向けるが、目線は一向に合わしてくれないので声を掛けることにした





『ご主人様……「もうその名前で呼ぶ必要無いから」


しかし、話を聞く前に赤羽くんはそう言って教室を出て行ってしまった





ご主人様とイヌの関係を始めるにあたって、私達には奇妙なルールがいつくかあった





【その1・私はいつ片時も彼の事をご主人様と呼ぶこと】





出会って初めての日に二人で約束したルールを思い返す


これで私は彼の事を今後一切、ご主人様と呼ぶ事は無くなったのだ


嬉しい事のはずなのに……目頭が熱くなる





「Aちゃんどうしたのぉ?」


『……っ。何でも無いよ。ちょっと目にゴミが入っちゃって』


「そうなんだぁ。ってきり、伊久留に業くんを取られて泣いてると思ったぁ」





そう言った彼女の笑顔は、真っ黒だった


悪女ってこう言う人の事を言うんだと思う











その後、莉桜と何となく廊下に出て話をしていると、教室から出て来た赤羽くんと目が合った


彼は分が悪そうに目を逸らして、階段を降りて行く





「何だアレ。A、業とちゃんと話しなくていいの?」


『うん、いいの』


「はーっ。あんたもそんな顔してよく強がれるね。辛いんなら、意地張るの辞めなよ」


『私なら大丈夫だよ。……多分』

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設定タグ:赤羽業 , 暗殺教室 , 浅野学秀   
作品ジャンル:ラブコメ
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ハバネロ(プロフ) - 咲来(名前)さん» コメントありがとうございます!(*´ ∨`)とにかく明るくて、馬鹿っぽい女の子を書きたかったのでそのように言って貰えて良かったです!現在パート3まで出ているので是非そちらも読んでみて下さいね^^ (2019年6月18日 22時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
咲来(名前)(プロフ) - 主人公がとってもおもしろいくて、私大好きです、もちろんカルマ君も大好きです、これからも応援してます! (2019年6月18日 13時) (レス) id: aedff0aee4 (このIDを非表示/違反報告)
- あんな、ケンカを売るような言い方でしたのに、許して頂いてありがとうございます。 これからも、この小説を楽しみにさせていただきます (2019年5月27日 8時) (レス) id: 0753bc1767 (このIDを非表示/違反報告)
ハバネロ(プロフ) - 鶴さん» いえいえ大丈夫です(*´-`*)この件に関して鶴さんが責任を追う必要はございませんのでご安心下さい。今後このような事態を起こさない為にもしっかり対応の方をさせて頂きますので、いつも通り作品を楽しんで下されは幸いです(*´ ∨`) (2019年5月26日 18時) (レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
- 作者様私のコメントも不快でしたり、誤解を招く可能性がありました不快にさせてしまいましたら大変申し訳ありません (2019年5月26日 13時) (レス) id: 0753bc1767 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハバネロ | 作成日時:2019年5月17日 1時

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