しっくす ページ7
春歌「わ、私！Aさんの衣装、好きです！」
突然何を言い出したかと
大きな声で宣言した彼女に視線が集まる。
A「…デザインが好きと言われたからって馴れ合うつもりはないわよ？」
春歌「違うんです！…私、本当はずっと前からAさんのことを知っていたんです！」
…………ん？
ちょっとよくわからない。
え、私芸能界とかいたことあるっけ？？←
ないよな(確認)
A「えーっと…つまり？」
春歌「今回一緒にお仕事出来るって決まって、本当に嬉しくて、絶対Aさんの衣装とピッタリ重なるような曲を作ろうって……！な、なので…」
モジモジと恥ずかしそうに私に上目遣いをする彼女。
うっわ、かわいい何この子。
春歌「わ、私は！Aさんと…も、もっともっと仲良くなりたいんです！」
言い切った！とでも言うように顔を真っ赤にして
私の次の言葉を待つ彼女。
A「…か」
翔「か？」
A「……………かわいい…！」
全員「！？」
カツカツとヒールの音を立てて彼女…春歌ちゃんの目の前まで歩いていき、手を握る。
A「ねえあなた…ううん、七海春歌ちゃん。やっぱり私のところにこない？あなたならモデルとしても申し分ないし、もちろんお給料も弾むわよ？？」
春歌「えっ！？あっあの…！/////」
音也「ちょっとちょっと！ダメです！！！」
A「ﾁｯ」
翔「今舌打ちしたよな！？」
セシル「なぜ春歌なのデスカ！春歌は私たちのミューズだからダメデス！！」
A「なんでって…見てわからないの？」
制止され、一時的に離された春歌ちゃんに
もう一度歩んでいく。
ゆっくりと手を搦めとり、顎を指先で持ち上げる。
傍から見れば、憂いさを含んだ杞憂な美女が可愛らしい少女を口説いているかのように。
真斗「なっなにを…！/////」
A「春歌ちゃんには人を惹きつける魅力がある。艶のある綺麗な髪、長いまつ毛、潤った唇、透き通った陶器のような頬。なにより、澄んだ瞳。こんなにも魅力を詰め込んだ女性は久しぶりに見たわ。…私はあなたが欲しいのだけど……ｸｽｯあなたのナイトくんたちが許してくれないみたいね。」
そう言ってゆっくりと離れると、
春歌ちゃんは腰が抜けたように赤面して座り込んだ。
音也「七海！？」
那月「大丈夫ですか〜！？」
春歌「は…は……//////////」
A「ﾌﾌｯやっぱりかわいい。」
そう言って笑う彼女は小悪魔だ。
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作者名：胡蝶 | 作成日時：2019年8月14日 1時
