ゆるゆる、伊野尾先輩。

〔25〕 ページ25

:




A ｢あのね、、｣


.




A ｢伊野尾さん、彼女いるっぽい……｣


ぎゅーっと胸が締め付けられるような感覚。

憂鬱さも増して、涼介に申し訳ない…





涼介 ｢……ほんとに？｣



A ｢今日、電話してたら話し声聞こえて…｣



涼介 ｢んー、そっかあ｣


他人事なのにこんなに親身になって話を聞いてくれる彼はとてつもなく優しい。



彼だけにはなんでも話してしまいそう、

.






A ｢えへへ。ごめんね暗くしちゃって、！｣



涼介 ｢………｣



A ｢涼介、聞いてくれてありがと！｣


どよーんとした空気を変えたくて、
無理矢理にでも明るくして気持ちを切り替えたかった。




ショートケーキでも食べて、気分を上げよう

なんて考えるけどモヤモヤして悲しくって………



.





A ｢よし、私はケーキを食べます｣



涼介｢………A、







辛くないの………？｣


.


涼介は今目の前にはいないのに、なぜか優しく包んでくれてるような抱擁力のある声で


目の潤いが増して、徐々に視界がぼやけてく





A ｢そりゃあ、辛いよ


でも好きな人なら尚更応援しなくちゃじゃん｣



涼介 ｢ふふ。" 好きな人 " ね｣



A ｢…………あ、｣





" 好きな人 "

なんて言ったのいつぶりだろう。



今更、伊野尾さんが好きだって気付くの、


遅すぎるでしょ

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