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私がそう聞くと、食べていたアイスを口から離し、
私の座るソファーにトコトコと歩いてきたヨンジュンくん
ふぁっ!ペンギンみたいな歩き方可愛いぞー!
とか思ってしまう。小さい子はなんでこんなに可愛いものか。
そして私の隣に座るヨンジュンくん。
すると、私の方を見てこう言った。
「オンマと、アッパはヨンジュンのこときりゃいって。
いりゃないっていわれたの。
だからダンボールで誰かひろってくりぇるかなって。」
少し涙目で喋るヨンジュンくん。
やっぱり虐待か。
ヨンジュンくんから聞いただけで胸が痛みそうになる。
小さい子をここまで暴力振るとは。
何を考えてるんだ!!!
こんなに可愛いのに。何してくれてんだ!!((誰?
でも、虐待なんてされたことない私はヨンジュンくんの気持ちなんてわかるはずもなくて。
『そっか。ヨンジュンくんつらかったね
よく頑張ったよ!』
私が言えるのはそれしかなかった。
そう言うと、ヨンジュンくんは大きく涙を流した。
「もっとヨンジュンがいい子にしてたりゃヒクッ」
その言葉を聞いた瞬間、私はヨンジュンくんを抱きしめた。
この子はきっと親のためにいい子にしてきたんだな。
あれから何時間たっただろうか。
『寝ちゃったか。』
泣き疲れたのか私の肩にはすやすや寝ているヨンジュンくん。目はもちろん腫れていて。
きっと、この子は我慢してきたんだな。そう思い
私は寝ているヨンジュンくんを抱っこしながら冷凍庫から保冷剤を持ってきてそっとヨンジュンくんの目に当てた。
そしてだいぶ落ち着いてきた頃。ヨンジュンくんの体に傷があるから手当しようと思い、棚にある救急箱をとって
寝室のベッドにヨンジュンくんをそっと寝かせた。
色々用意して、
『ちょっと、捲るね〜。』
手当をするためヨンジュンくんの洋服を捲り
傷を手当していった。
見るからに、ベルトのようなもので殴られてできた痕
殴られてできた、打撲の痕。
そして
『っ?!』
お湯をかけられたのか、とても比べ物にならない火傷の痕が、できていた。しかも少し水膨れしていて。
私は先程の保冷剤と氷袋をヨンジュンくんのお腹に当てて、ある程度冷えた後にテーピングした。
こんなに可愛いくて、いい子なのに。
なぜ捨てられたのか。私には謎だった。
私は、ヨンジュンくんを見捨てる訳にはいかない。
そう思い、私は
決めた。
『ヨンジュンくんを育てよう。
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作者名:kirara | 作成日時:2022年12月29日 6時