千葉のラッパー ページ48
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辺りはとうに漆黒の闇を背負い、時計の針は中心から少し逸れた位置にある。
髪を気遣いながらヘッドフォンを取ると、通称ひえおじがノールックで受け取ってくれる。
これが基本的なANN後の過ごし方であった。
しかし、今日は少しだけ違う。
田「ねえ俺のラップどうだった？正直な話。」
「すっごい良かったよ！」
見た目とは裏腹に繊細な一面をちらつかせるなあ田中は、ピンクの髪を弄りながら心底不安そうに尋ねてくる。
だから、私が持ち合わせる最上級の明るさで褒めても、曇った表情は吹き飛ばせない。
どうしようと考えた結果、ブースを出ながら、後ろをとぼとぼと着いてくる樹の腕をいきなり振りかぶって強く叩いた。
田「痛っ！」
「クヨクヨしないの！」
田「ん、」
「大丈夫。みんないるもん。樹はひとりぼっちじゃないよ。」
自らの足元を見る樹に一喝。
身体も細くて繊維みたいなのに心も繊維質だから困っちゃうね。
もっとも、そのギャップが最大の魅力なのだろうけど。
田「何今の。なんか泣きそう、」
「カメラ回ってるからこうやって言ってるだけですからね。この人。」
田「違いますよ！！」
ちょっと慰めただけで水を得た魚になる彼は、本当に調子の良い奴だ。
けれど、ひえおじに声を掛けられれば即座に反応して紙の束を捲り始める姿は正真正銘プロである。
直に一仕事を終えた件の男を前方に据え、私はYouTube用のインタビューを受けることとなった。
本人を目の前にしながら俯瞰で語るのはかなりの羞恥心を要するが、仕事と気にしいな田中の為だと腹を括る。
「やっぱりラップの才能はピカイチですし、最っ高に自分に酔ってる所が私は好きですね。」
田「え、？」
「あ、褒めてるよ？」
田「嘘でしょ？八割貶してたと思うんだけど。」
「いーや。まあSixTONESのラップ担当として誇りを持って、みんなを黙らせるような完成形を見せつけてくれると思いますよ。」
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じゃがまる。(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます！最近凄く暑いですよね...美紀さんも熱中症にはお気をつけください！ (2020年6月15日 18時) (
レス) id: ea7a42b86e (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年6月15日 15時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じゃがまる。 | 作成日時：2020年5月15日 12時
