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『Aさん！』
「え、？」
『これ、Aさんのですよね？』
私の名前を大声で呼ぶ彼の手の内に収まる赤の生徒手帳は紛れもなく私の物で。
突然の事に私は揺れる肩とニコニコ笑顔にぎこちなく会釈することしか出来なかった。
「あ、ありがとう。」
『Aさんて頭いいんですね。』
「え、あ、うん。否定はしない。」
『ははは！言ってた通り、面白い人や。』
「何、誰かそんなこと言ってたの？」
『はい！岸くんが。』
「岸くんか。余計なことを、！」
『はい！だから仲良くなりたかったんですよ！』
「本当？嬉しいな。」
そこからは早かった。
連絡先を交換して、時々二人で出かけたりして。
そして、出会いから半年後。
世が赤と緑に彩られる季節だった。
『あのさ、ずっとずっと好きだったんだ。だからその、、付き合って欲しい。』
「、はい。」
私たちは晴れて交際をスタートさせた。
高校生だった私にとって、20歳を過ぎた彼は物凄く大人に見えて。
デートは決まって家だったけど、彼との時間は充分幸せだった。
けれど、運命は残酷だ。
゛ジャニーズ、4年ぶりデビュー決定゛
私が背負ったものは、予想以上に重かった。
「私たち、別れよっか。」
どうしてもこうするしか無かった。
彼がやっと掴み取ったデビュー。
それを私が壊すなんて以ての外。
また、後輩のデビューが決まって私も焦らないはずがない。
ここでもし私達の関係がバレたら、？
私と彼のメンバー、11人を含め膨大な数の人に迷惑がかかる。
想像しただけでも背筋が凍る感覚がした。
『う、うん。』
この世界に入って、普通の生活では経験し難い沢山のことをさせてもらってきた。
それなのに人目もはばからず1人前に恋愛しようなんてことが先ず間違ってたんだ。
「必ず追い抜かすから。覚悟しといてね？」
『分かった。後ろ、振り向かないからね。』
「そうだよ。ファンの子だけを見るんだよ。」
未練がなかったなんて言いきれない。
そのクシャッとした笑顔も、特徴的なハスキーボイスも、度を越した天然さも。
全部全部大好き、だったよ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈紫耀。
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じゃがまる。(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます！美紀さんも健康にはお気を付けてくださいね！ (2020年5月28日 18時) (
レス) id: ea7a42b86e (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでと更新大変だと思います頑張ってくださいコロナウイルス流行ってるので気をつけてくださいね (2020年5月27日 14時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
じゃがまる。(プロフ) - 咲香さん» ありがとうございます！はい、小林由依ちゃんの物を参考にさせて頂きました。これからも応援よろしくお願いします！ (2020年5月1日 18時) (レス) id: ea7a42b86e (このIDを非表示/違反報告)
咲香(プロフ) - いつも笑いながら読んでます！狂犬のドS煽りのセリフですが、一部、小林由依ちゃんが言ってたやつですか？これからも応援してます！ (2020年4月30日 21時) (レス) id: 40643b7d7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じゃがまる。 | 作成日時：2020年3月16日 18時
