白い夢 / ま ふ ま ふ 【男主】

白い夢 8 ページ9

そらるside

「そらるさん、ちょっといいですか」

作業室に連れていかれる

「…Aくんの事なんですけど、」

「うん」

気まずそうな顔をしている

「きっと、虐待受けてるんです」

「それは見たらわかるよ」

「やっぱり、家の話をするのは……」

「でも、早めにしとかないと、お前もLIVEの話なんか出てきたら、あの子をどうするんだよ」

「う…」

「後々バレたら炎上、未成年匿ってたなんて知られたら、社会的に死ぬぞ」

「…………」

もう、お前が泣いてる顔を見たくないんだよ

「…なら……正式にしたらいいんですよね！！」

「は？」

「僕が、あの両親から、Aくんを引き取ったってことにすれば！！」

「仮にそれが出来たとしても、お前がAくんを育てられるのか？ ただでさえ倒れるようなお前なのに、仕事も沢山あって」

心配してるのに

「………育ててみせますよ、絶ッ対に」

真剣な目で見てくる

「…はぁ……取り敢えず、親御さんと話できるまで、頑張れ」

「！」

部屋から出ると

顔が青くなってるAくんが居る

「どうした？？」

近付くと きっとAくんのスマホだろう

【父】

の表示が出ている

「……お父さん？」

『……(ｺｸｺｸ)』

「…まふまふ〜」

「はい！！」

「父親」

スマホを渡す

「………話してきます」

スマホを受け取るとまた作業室に入っていった

『…ﾊｰｯ…ﾊｰｯ』

すごく苦しそうな顔をしている

「大丈夫？」

『ｯひ(ﾋﾞｸｯ)ご、ごめんなさ、ごめんなさい…』

酷く怯えてる

「…」

隣に座ると謝るのは辞めた

まふまふがもう1人出来たみたいな……

類は友を呼ぶみたいな……

ずっと震えてる

「大丈夫だよ」

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まふまふside

そらるさんから、スマホを受け取る

「すぅぅう……はー…」

意を決して電話に出る

「もしもし！…」

【あ"？ お前誰だ】

ひぃいい怖いタイプ((

「Aくんを手当をさせて頂いた者です」

【は？Aは？】

「別の部屋にいます」

【変われよ】

「無理です」

【は？？？意味わかんねぇんだけど、早く変われよ！！】

「……」

耳が痛い

こんな声を毎日聞いて、Aは凄いなぁ…

「……Aくんを頂けないでしょうか」

【……は？？？】

なんか、結婚する時に言う言葉みたいなの言っちゃったけどいいや

「…何でもしますので、頂けないでしょうか？」

【なんでも？……】

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