白い夢 / ま ふ ま ふ 【男主】

白い夢 22 ページ27

Aside

「恋愛対象的な好きだけど？」

お、怒って、る？？…

服の中に手が入ってきて 擽ったい

『え、……え？？？』

「それでも、Aは俺の事好き？」

好き…好き？…ってなんだ…でも、嫌いじゃないもんな……

『……た、ぶん好きです…』

「ほんと！！」

『で、でも…こういうのは、まだ、ちょっと…』

服の中の真冬さんの手を掴む

「…どうして？…Aは僕に触られるの嫌？…」

悲しそうな顔で見てくる

『嫌って訳じゃ……』

「じゃあ、どうしてダメなの？」

『………』

気を逸らさないと

このままじゃダメな気がする

『あ…あの！!』

「なぁに？」

『僕が、お兄ちゃんに！抱き着くんで、手離してください！』

「………わかった」

手が離れる

『お腹空きませんか！』

「空いてない」

『僕お腹すいたんですよね！！朝ごはん作るんで、座っててください』

キッチンに行ったらこっちのもんだ……

「どこ行くの」

手首を掴まれる

少ししか離れようとしてないのに……

『赤ちゃんですか！！？』

「違う！！」

何も考えずに言葉が出てしまった……

『どうして欲しいんですか？！』

「…傍に座ってて」

『……朝僕の隣にいなかった癖に寂しいんですか？！！』

「違うってば！！？」

何だこの人……イケメンだと思ってたのに…

「だって、好きな子が隣に居たら襲いたくなるのは、当たり前でしょ？」

『好きな子が出来たことがないので』

「あっ…(察し)……って事は全部僕のものって事！？？」

いつもの調子に戻ったみたい

『(怖かった…)にゃんこ達に餌やりましょ』

「うん」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

午後 14:43

真冬さんとお菓子を食べながらゲームを見ている

「ふー…ふふん…ふ…あ」

画面の表示にゲームオーバーの文字

『死にましたね』

「死んじゃった〜…頑張ったのにぃ…」

膝の上のいろはを撫でながら真冬さんの横顔を眺める

「……どうしたの？」

『いや……イケメンなのに残念だなって…』

「どういう事」

ぽてともソファーに登ってきて真冬さんとの間に割り込んでくる

『可愛いね』

喉を鳴らして満足そうな顔のぽてと

「…Aも可愛いよ」

頭を撫でられる

『……』

「海外行きたいなぁ〜…」

『急ですね』

お金持ちの考えることはよく分からないな

「……行こうか」

『はい？』

「あ…でもAのパスポート作らなきゃ」

『え、僕も行くんですか』

「あたりまえでしょ？」

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