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8.目覚め… ページ9
Sn side
フランが医務室に運ばれてから3時間ほどした頃だろうか。
ふとベッドの方を見るとフランが起きていた。
いや待てよ。あれは本当にフランなのか?
だって…あれは…あれは…
Sn「まるで人形じゃないか…」
彼の美しい赤い瞳はドス黒く濁りハイライトは失われ、表情筋はピクリとも動かないし、集点の合わない目はどこか遠くを見つめている。
Sn「フラン…?大丈夫…?心配したんだよ?何があったの?」
フランはやっとこちらを向いた
『しんぺい神サマ、助けていただキありがとウございマす。兄さんサマと軍曹サマにもお伝えくダさイ。』
声はフランの物だが感情が失われている。
あぁ、ごめんね…。僕は軍医なのに…
1人の仲間すら助けることが出来なかった…
涙が溢れてくる…
『ドウしたのデすか?しんぺい神サマ。ナにかお気ニ触るこトを致しましタか?』
Sn
「ごめんねぇ…ごめんね…」
僕は謝ることしか出来なかった。それでフランの心が治るならどんなに良かったことか…
もう…手遅れなんだ。
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作者名:いお | 作成日時:2020年8月14日 0時