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シロさんが否定した最も大きな理由は、“新拡張パック〈ノウアスフィアの開墾〉による変化の可能性”だった。
確かに私達がこの世界に来たのもそれが導入されたと同時だったから可能性はなくはない。
シロさん曰く、『ぼくらの知っているエルダーテイルの世界とは考えない方が良い』らしい
なんとも言えない空気になってしまった所を切り開いたのはマリエールさんだった。
マリエール『なぁ、シロ坊。シロ坊がまだ、ギルドっちゅうもんになんや居心地悪い気持ちをもっとるんは知っとるよ。せやけどな、』
マリエール『うちのギルドに入らへん?』
ヘンリエッタ『!マリエ…』
マリエール『〈放蕩者の茶会〉(デボーチェリティーパーティー)ももうないんやろ、こんな状況やし…』
ああ、この人は本当に凄い人だ。
これだけ誰も彼もパニックになってて自分だって不安なはずなのに、いつも他者の心配までしている。
けど多分シロさんは……
シロエ『ごめん!マリ姉………やっぱりまだ、ダメそう…』
まだ、踏ん切りがつかないんだろうな。
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三日月同盟
小竜『放蕩者の茶会って、解散した伝説のギルドですよね』
マリエール『ちゃうちゃう。ティーパーティーはな、ギルドちゃうねん』
小竜『えっ?』
ヘンリエッタ『ギルドという形を取らず少人数で数多くの大規模戦闘、レイドを制したそうです。シロエ様はその参謀でした』
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貴方side
ギルド会館を出て街を歩いていると、嫌でも辛気臭い顔をした奴を目にする。
まるでこの世界で生きることを諦めたような顔つきだ。
A(気に食わない…)
何もしてないくせに、何も行動しようとしないくせに。勝手に諦めているやつの気持ちは分からない。
直継『死んだら元の世界に帰れる、よくある話だな』
シロエ『そのまま終わりって言うパターンもあるけどね』
アカツキ『ゲームだった頃は大神殿で復活できた』
A『流石に試す訳にも行かないしね』
直継『復活するにしてもペナルティとかどうなるんだろうな』
シロエ『!』
シロさんが何かに気づいたような顔をする
A『シロさん?』
アカツキ『どうした?主君』
すると前触れもなくシロさんはこう言った。
シロエ『試してみよっか』
チャームポイントのメガネを直しながら。
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チカ(プロフ) - 報告ありがとうございます。修正させていただきました。 (2021年10月17日 16時) (レス) id: a71f7d74c3 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - ページ14で、「仲間」が「中間」になっています。 (2021年10月16日 3時) (レス) @page14 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チカ | 作成日時:2021年10月7日 22時