60.ゆうくんとお兄ちゃん ページ12
「ゆうくん……酷いじゃないか〜
僕を置いていくなんてさ」
歪な笑いかたをして呼び出したのは
僕の兄
「ははっ………よく言うよねぇ
母さんを殺したくせに」
「別にいいじゃん♪人の命なんて
たかが50年ちょっとだよ?」
その言い方に僕は無性に腹が
立ってきて胸ぐらをつかみ睨む
しかし兄はおもむろに笑って
表情を変えない
「お前はいつもそうだ
全然怒りも悲しみも出さない
お前にとって母さんを含めた人間は
ただの物なのか!?」
「………うん、そうだよ?
だからさぁ〜…僕思ったんだよね
最近、ゆうくんが構ってる人間が
うざいなって
もしも………その人間殺したらさ
どんな顔になる?」
兄を押し倒して手に持っていた刀を
首元に押し当てる
「Aと回りの人間に
危害を加えたら………その首飛ぶよ?」
「ふふ♪ゆうくんこわ〜い
大丈夫、大丈夫…今は危害を加えないよ
ゆうくんに嫌われるの嫌だからね」
そして消えていった兄をよそに
僕は空をにらんだ
何か先手を打たなきゃ………じゃないと
本当にAが殺される
『あれ?どうしたの〜
暗い顔してるよ』
「………A………ごめん」
Aを強く抱き締める
『ん!?』
困惑しているAをよそに
僕は胸元に顔をうめる
大丈夫、まだ生きてる
トクントクンと心臓のおとが
心地よく聞こえる
『………よしよし………』
頭を優しく叩いてくれてまるで
母さんみたいだった
「かあ………さん………」
僕、兄貴をとめるから……
もう母さんみたいに
大切な存在を失わせないから
だから………見ててね
『………無理しないでね』
そっと呟く言葉
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宵月葵(プロフ) - リクエストありがとうございます!勿論私なりに書かせて頂きます! (2019年3月22日 12時) (レス) id: e14937e55f (このIDを非表示/違反報告)
iqqvyuu(プロフ) - リクエストさせてもらっても良いですか?夢主が黒の組織にさらわれてしまって、それを知ってしまった公安組に助けてもらうのは出来ますか? (2019年3月22日 8時) (レス) id: d271bd57c6 (このIDを非表示/違反報告)
iqqvyuu(プロフ) - 宵月葵さん» このあとどうなるかな?お菓子の採点はどう決めるのか気になります!続き頑張って (2019年3月14日 20時) (レス) id: d271bd57c6 (このIDを非表示/違反報告)
宵月葵(プロフ) - ようやく告白させる事ができて私もホットしてます!これからも宜しくお願いします! (2019年3月9日 17時) (レス) id: d70884df7e (このIDを非表示/違反報告)
iqqvyuu(プロフ) - 告白したぁ♪♪♪おめでとう!! (2019年3月9日 17時) (レス) id: d271bd57c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宵月葵 | 作成日時:2019年1月22日 4時